「朝ドラでも、いなくなったキャラクターに対して“〇〇ロス”といった現象が起こることを考えても、連続ドラマでは、そこからいなくなる魅力的なキャラクターが人気になるのは鉄則です。
カン・セビョク(チョン・ホヨン)のキャラクターは、北朝鮮出身という背景や、ジヨン(イ・ユミ)との友情など、人間ドラマがきっちり描かれていたのも人気となった理由ではないでしょうか。
また韓国ノワール『新しき世界』などでも人気のイ・ジョンジェが主人公のギフンを演じましたが、これまでの悲しみをたたえたクールな役から一変、少し前の大泉洋さんがやるようなちょっと情けなさのあるキャラクターを演じたのも新鮮で、新たな魅力を見出せました」(西森路代氏)
チョン・ホヨンにとって、『イカゲーム』は俳優デビュー作にして大成功を収めることとなった。ファッション業界を超えて世界的な知名度を獲得した今、次作ではどんな活躍を見せるのか、多くのファンが固唾を飲んで見守っているに違いない。
◆取材・文/細田成嗣(HEW)