2017年、横浜市の本牧ふ頭で船積前に国産中古車を検査する税関職員(時事通信フォト)

2017年、横浜市の本牧ふ頭で船積前に国産中古車を検査する税関職員(時事通信フォト)

 車で移動するしかない地域では、車は生きるための道具でもある。しかしその燃料となるガソリンは何重にも課税されたままだ。ガソリンの半分は税金といわれるが、いわゆるガソリン税に石油石炭税、温暖化対策税、そして消費税とブサイクな積み木のように重なるまさしく「重税」となっている。これらの内訳もさらに複雑で、本稿で延々と注釈をつけるわけにもいかないのであくまでおおまかな説明としたが、とにかく半分が税金である。

「田舎でガソリンが高くなるのは死活問題なんだよ、車しかないからさ。灯油もそう、余計な出費が増える」

コロナ前まで13年落ちの中古車は海外へ売っていた

 ガソリン代もそうだが寒い土地だけに灯油の値上がりも不安だろう。灯油もまた石油石炭税と温暖化対策税、そして消費税が上乗せされている。政府はガソリン高騰に対応するため元売りに補助金を出す方針だが、国は虎の子の財源であるガソリン税は絶対に下げる気がない。そもそも先の石油諸税に消費税が掛かること自体が二重課税なのでおかしいにもかかわらず、1989年の消費税導入からこの二重課税を30年以上解消する気はない。当初は目的税だったはずが一般財源化されて道路以外に好き勝手使える状態でもある。はっきりいって無茶苦茶だ。

「中古車もそうだよ。13年落ちだと税金高くなるからさ、根強い人気車とかマニア向けの旧車を除けばただ古いだけの車は売れなかったから、コロナ前までは海外に売っぱらったんだ。大事に長く乗ったら税金が高くなる、おかしな話だよね」

 悪評まみれの自動車税の中でも2002年導入からとくに批判の大きいグリーン化税制である。新車登録から13年(ディーゼル車は11年)経つと重課対象となり、だいたい15%程度を上乗せした自動車税を払わされるという謎の税金である。自動車大国と言われながら日本はユーザーにとことん厳しい。

「高値つけてるから儲かってるだろ、なんて言われるけどセリ値も上がってるからね。程度のいいのは30万くらい上がってるかな」

 あくまで店主の感覚だが10~20%というところか、アメリカなどはもっと深刻で中古車は最大40%程度の上昇(2021年10月)を記録したとされている。

「大げさに言っちゃったかもだけど、ホントのところいまは少し金足せば買える。でもこのまま部品供給が止まればもっと高値になるだろうね」

 高値になっても中古自動車店が儲かるわけではない。仕入れ値も上がるわけで、このままではタマも足りなくなるだろう。先に書いたように乗れるならどんな車でもいいなんて人は少ないわけで、おのずと人気車種に集中する。

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