2018年11月 秋篠宮さま「多くの人が納得し、喜んでくれる状況にならなければ」
結婚延期となった半年後の2018年8月、圭さんは弁護士資格取得に向けて米国留学へと旅立った。米国滞在中の圭さんの様子はその後もテレビや雑誌などで報じられていたが、金銭トラブルについては進展が見られず、多くの国民が眞子さまと圭さんの結婚問題を案じる状態が続いていた。
そうしたなか、秋篠宮さまは同年11月の誕生日に先立つ会見で、長女・眞子さまと圭さんの結婚について苦しい胸の内をこう明かした。
「これは娘と小室さんのことではありますけれども、私は今でもその2人が結婚したいという気持ちがあるのであれば、やはりそれ相応の対応をするべきだと思います。
まだ婚約前ですので、人のうちのことについて私が何か言うのははばかられますけれども、やはり今お話ししたようなそれ相応の対応というのは大事ですし、それからこれは2人にも私は伝えましたが、やはり今いろんなところで話題になっていること、これについて、きちんと整理をして、問題をクリアするということになるかもしれません、そして、それとともに、やっぱり多くの人がそのことを納得し、喜んでくれる状況、そういう状況にならなければ、私たちは、いわゆる婚約に当たる納采の儀というのを行うことはできません」
父である秋篠宮さまの切実な訴えに、娘婿となる圭さんがどう応えるのか──。世間の耳目は、圭さんの動向に集まることになった。
2019年1月 小室圭さん「解決済み」文書公表
秋篠宮さまの意向が語られた誕生日会見から約2か月後の2019年1月22日、圭さんは母と元婚約者A氏の「金銭トラブル」について、自ら事情説明を行う文書を発表した。
これまで報じられていた経緯についてまとめた後、〈多くの報道において借金トラブルが残っているとされていますが、このような経緯ですから母も私も元婚約者の方から支援については解決済みの事柄であると理解してまいりました。そのため、平成29年12月から元婚約者の方のコメントだとされるものが連日報道される事態となり、私も母もたいへん困惑いたしました。元婚約者の方のご意向を測りかねたからです〉と綴っている。
文書公表を受け、元婚約者A氏は朝日新聞の取材に答え「トラブルは解決していない」と反論。〈今後は元婚約者の方からご理解を得ることができるよう努めたい〉と文書に書いた圭さんとは真っ向から対立する格好となり、金銭トラブルとされる問題は解決の糸口が見えないままとなった。
2020年11月 眞子さま「お気持ち文書」に、秋篠宮さま「結婚を認める」
圭さんが米ニューヨークに留学し、2年近くもこう着状態が続いた結婚延期問題に関し、2020年11月、眞子さまは「お気持ち」を文書で公表した。そこで示されたのは、結婚への変わらぬ意思だった。
〈私たち2人がこの結婚に関してどのように考えているのかが伝わらない状況が長く続き、心配されている方々もいらっしゃると思います。また、様々な理由からこの結婚について否定的に考えている方がいらっしゃることも承知しております。しかし、私たちにとっては、お互いこそが幸せな時も不幸せな時も寄り添い合えるかけがえのない存在であり、結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です〉
それから1週間ほど経って、父である秋篠宮さまは恒例の誕生日会見に臨んだ。眞子さまの結婚について、記者から「皇嗣職大夫が会見で、『秋篠宮両殿下がお二人のお気持ちを尊重された』と説明したが、どういうことか」と尋ねられると、こう答えた。
「それは結婚することを認めるということです。これは憲法にも結婚は両性の合意のみに基づいてというのがあります。本人たちが本当にそういう気持ちであれば、親としてはそれを尊重するべきものだというふうに考えています」
一方、「多くの人がそのことを納得し、喜んでくれる状況にならなければ」結婚に関する儀式は行えないと自ら指摘していた点について尋ねられると、「長女の結婚について反対する人もいますし、賛成する人もいますし、全く関心の無い人もいるでしょう」「あくまで私の主観になりますけれども、感じとしては決して多くの人が納得し喜んでくれている状況ではないというふうに思っています」などと返した。
延期期間とされた2020年も終わりが近づく中ではあったが、依然、眞子さまと圭さんの結婚には「世論」という壁が立ちはだかっていることが示された。
【第3回〈 28枚「小室文書」公表から結婚、そしてNYへ 〉(12月31日配信予定)に続く】