初めての両家顔合わせ
広島県尾道市の一角に、100年以上続く老舗造船会社が所有していた迎賓館をリニューアルしたリゾート施設『ベラビスタ スパ&マリーナ 尾道』がある。ベラビスタとは、イタリア語で“美しい眺め”という意味。その言葉通り、風光明媚な瀬戸内海を一望できて圧巻だ。
「スパやバー、レストランの評判も高く、芸能人もわざわざ東京からお忍びで訪れる人気スポットです」(地元関係者)
有吉と夏目が結婚式の場として選んだのは、この施設の北の端に位置する、ひと目見たら忘れられない、特徴的なデザインのチャペル「リボンチャペル」だった。
「ZOZOの本社屋の設計などを手がけて注目を浴びる建築家・中村拓志さんによるものです。2本のリボンがらせん状に天に向かって絡み合うような外観。個性的でいて、結婚をうまく表現したデザインで、唯一無二の存在感を放っています」(前出・地元関係者)
ここでふたりが永遠の愛を誓ったのは1月5日のことだった。この日の広島の天気は穏やかで、時折、雲の合間から柔らかな陽光が差し込んでいた。
「もうね、三久ちゃんがとっても綺麗でした……終始泣いとったねえ。うれし涙というか」
当日をそううれしそうに振り返るのは、有吉の母親だ。白髪を後ろでひとつに束ね、つやのある顔に浮かぶ表情は、やはり有吉によく似ている。愛息の華燭の典について、目尻を下げた母親が続ける。
「結婚式というより、両家の顔合わせということで私も呼ばれていたんです。まだ、ご家族にお会いしていませんでしたからね。全部、弘行や弟が準備していたので、私は出席しただけです。夕方に両家が集まって初めての顔合わせをして、その晩はそこへ泊まり、翌日が結婚式でした。向こうのご家族もとても和やかで、本人たちも機嫌がよさそうに見えました」
有吉側は母親のほか、有吉の弟家族が参列し、夏目側は夏目の母親と姉夫婦、弟夫婦らが参列したという。有吉の父・博文さんは12年前に亡くなっている。また、夏目の両親は離婚しているため、母親のみの参列となったようだ。夏目の父は、知る人ぞ知る存在だ。
「夏目さんの父親は、実業家の家に生まれ、自身も起業した経営者です。ただ、夏目さんはその父親と、日本テレビを退職した前後に“絶縁した”と周囲に語っていました。その一方で、母親のことは地元の大阪から東京に呼び寄せ、近くで暮らすようになりました。結婚式を広島で挙げたのも、自らの故郷や東京での華美なものを選ぶのではなく、足腰が弱くて車いすで生活する有吉さんのお母さんを考えてのことでしょうね」(前出・芸能関係者)