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岡田晴恵氏が今季のインフル感染拡大を懸念「健康被害が大きくなりやすい」

国内の感染者数は過去最高を更新(写真/共同通信社)

インフルエンザにも注意が必要(写真/共同通信社)

 新型コロナ「第6波」が襲来するなか、“軽症で済む”との楽観論も広がっている。はたして本当にそうなのか。「コロナの女王」岡田晴恵・白鴎大教授が緊急解説する。【全4回の第2回】

 岡田氏が、オミクロン株と同時に注視しているものがある。『週刊ポスト』(1月28日号)でも指摘していた新型コロナとインフルエンザに同時感染する「フルロナ」だ。

 新型コロナの世界的流行で、インフルエンザは2年ほど流行していなかった。ところが、昨年末からインフルエンザの患者数が欧州で急増していると報告されている。アメリカ、ブラジル、イスラエルでは、新型コロナとインフルエンザの同時流行「ツインデミック」を警戒。すでに海外で「フルロナ」の感染事例も報告されているのだ。

「人類のインフルエンザに対する免疫がどうしても落ちているため、流行しやすくなっています」(岡田氏)

 インフルエンザの場合は、ワクチンや検査、薬など治療法が確立されている。だが、新型コロナの流行で異例の事態が続いたことによって懸念が生じているのだ。その一つが、ワクチンの問題だ。

「インフルエンザワクチンは毎年シーズンの半年前に地球の反対側、つまり北半球が夏の時には、冬を迎えた南半球の流行データなどをもとにワクチン株を選定します。ところが、昨年のWHOのワクチン株選定会議では、インフルエンザの流行が世界的にないためにデータがほとんどない状態でワクチン株を選定することになった。

 結果として今、問題となっているインフルエンザ株のA/H3型に対して、今年入手可能なワクチンは『最適ではない』ことが臨床試験で示されています。困ったことに、H3型は特に高齢者に重い症状が出やすいタイプのインフルエンザです」(岡田氏)

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