映画『残照の彼方に』で俳優に初挑戦した優一氏

映画『残照のかなたに』で俳優に初挑戦した優一氏(撮影/藤岡雅樹)

 日本では気に食わない有名人やスポーツ選手がいれば、その人の功罪は別として謝罪するまで叩き続けるようになった。嫉妬や憤りのはけ口になってしまったのだ。なぜ、人々は自分を抑制できなかったのであろう。ネットの世界には法律はなくてもモラルはあったはずだ。仮想現実だからネット上で繰り広げられる出来事は夢だとでもいうのだろうか。携帯でもパソコンでもいい、そこに書き込んだことは現実で、その一つ一つの暴言はしっかりと誰かに届いていることも現実なのだ。なぜ自由であったはずの世界を、自分たちの暴走で不自由な世界に変えてしまうのだろう。

 人々が様々な意見を述べる素晴らしい場所であったはずのコメント欄は、過激さを抑制するために、規制を厳しくした。最初からコメントが書き込めないようなニュースも増えてきている。

「いずれネットの“コメ欄”はなくなってしまうかもしれません」

 こう僕に話す記者さんは一人ではなかった。ただ僕は思う。誰かに規制されるから自分を正すのではない、自らの手で自由を守っていくべきだ。

 話をもとに戻すと、最近は投稿が過激で酷すぎると判断された時点で、コメント欄は閉鎖されてしまうようになった。ありがたいことに僕のニュースも定期的に掲載されるのだが(自分で書いたものも、書かれたものも)、コメント欄は常に燃え盛るように炎上している。しかし、僕の「ヤフコメ」が閉鎖されたことは、これまで一度もない。しかし、僕とて燃えている場所にいれば焦げる。そのことだけは、しっかりと言っておきたい。

 文/花田優一(靴職人・タレント)

 

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