『女性セブン』の名物ライター“オバ記者”こと野原広子が、自らの日常と照らし合わせながら、気になる世の中のアレコレに気ままな意見を投げかける。今回は、オバ記者が最近購入したという「Apple Watch」についてです。
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「Apple Watch Series 7を買った!」と言って、「見せて!」とか「やっぱりいい?」と返ってくるのは10人中に1人いるかいないか。たいがいは「ヘー」でおしまい。
私のドヤ顔を見て、「高いの?」と聞いてくる人もいることはいる。で、「5万6000円。カードで2回払いだけどね」と言うと、やっと「そこまでして欲しかったのはなぜ?」と返ってくる。待ってました!と、ここからが私の独壇場だ。「これは腕に巻いたスマホの出先機関でね」と言って、時計の形をしたこの機械がいかに健康維持に役立つかを熱弁する。
それにしても、時代よね。頑なだった人たちが最近、「そろそろスマホに変えようかな」と言い出してるんだわ。コロナ禍で世の中が大きく変わる、と多くの人が言い出したけど、その通りだと思う。
“家電年齢”という言葉があるかどうか知らないけど、そんなことを意識したのは、地元・茨城に帰省して93才の母親を自宅介護したときのこと。
茨城と東京では見える風景がまるで違うのに、スマホを駆使したら、ライターの仕事は前とまったく変わらず続けられたの。思えばすごいことよね。それを見た母親の友達(当然、昭和初期生まれ)のN子さんが「いまはそれができるんだってなぁ」と感心していたけど、私からすれば、その人がリモート社会を理解していたことに驚いたの。
思えば、“家電年齢”と実年齢って必ずしも一緒じゃないんだよね。N子さんは20年も前から全自動洗濯機を使っていたし、鼻歌は嵐のナンバーだっていうんだから、並の高齢者ではない。
一方、私の母親の洗濯機は二槽式! 理由を聞いたら、水の流れが見えない洗濯は洗濯じゃないって言うのよ。これまでの習慣を変えられないのか、変えたくないのか……。
“家電年齢”といえば、つい先日、幼なじみのE子が、「ルンバってあんなに便利だったのかぁ」と言い出したの。
彼女の家では犬と猫を飼っていて、それまでは朝から晩まで何回も掃除機をかけていたけど、里帰り出産をした30代の娘がロボット掃除機のルンバを購入して、その習慣を一気に変えた。いまでは、ルンバを見ているのが面白くてたまらないんだって。娘の力は偉大だよね。