Sexy Zoneを盛り上げようとする覚悟か
だが、その風磨が目に見えてバラエティを頑張り始めたのは、Sexy Zoneというグループを内側から盛り上げようと覚悟を決めたからではないかと私は思っている。実際、マリウスや松島の“お兄ちゃん”的存在でもあり、よく相談にのっている。「いまなら、松島、どんなことでもやると思うんで、なんかあったら(仕事を)振ってあげてください」と真剣な顔で風磨に言われたこともある。
同年代のジャニーズJr.からの信頼も厚いし、大学の先輩でもある嵐の櫻井翔をはじめ、先輩たちからも可愛がられている風磨。『ニノさん』での二宮和也とのやりとりも信頼関係があるからこそ、風磨が好きにやれている。いまの風磨のバラエティでのさまは、「笑いがわかっている人」のそれ。ノリツッコミもできれば、二宮と共に、大きなオチに向かって引っ張ることもできる。その間、バカなフリもできる風磨には惚れ惚れするくらいだ。
これらの“お仕事”や“素”の風磨を覗き見しているような感覚に陥るのが『ファイトソング』での役・慎吾の言動だ。清原演じる花枝を一生かけて守ろうとする慎吾。ファンならずとも(こんな彼氏がほしい)(近くに居てほしい)と思わせたハズである。
そうした公私にわたる風磨の成長は、2年連続で年末にオンエアされた『しまうまプリント』と今年2月から放映されている『ボールド』“洗濯大名登場”篇を見比べてもよくわかる。照れくさそうに、少々居心地悪そうにお尻を振っていた『しまうま~』から、ハジケきっている『ボールド』へ。
『ファイトソング』が終了する頃、菊池風磨の人気はさらに上がっているハズだ。
いまもっとも輝いていると言っても過言ではない菊池風磨が慎吾を降りた後、グループに何を持ち帰るのか。今後のSexy Zoneの活動や現れを含め、楽しみでならない。
◆山田美保子 『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『バイキングMORE』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。