小林麻央さん(享年34)との別れから間もなく5年。市川海老蔵(44才)はいまでもブログでたびたび亡き妻との記憶に触れ、彼女を思い続ける夫の悲しみと孤独を訴える。ただ実際には、海老蔵には「麻央さんとの家」で寂しさを癒してくれる女性たちがいる──。
普段から人通りが少ない都心の超高級住宅街には、その夜、冷たい雨が降り、いつも以上にひっそりとした気配が漂っていた。桜が満開に向かっていた3月のある週末の夜8時過ぎ。ひときわ目を引く、欧州の古城のような大邸宅のシャッターがゆっくりと上がると、黒い高級外車が滑り込んだ。
そのすぐ後のことだ。一台のタクシーが邸宅の前に止まった。後部座席から降りたのは1人の若い女性。落ち着いた色みのふわりとしたセミロングの髪に、ぱっちりとした瞳が印象的だ。ひざ丈のスカートに白いショートブーツという装い。ピンクの傘を差し、スマホの画面を何度も確認しながら、周囲を見回している。
刹那、邸宅の門戸が開き、顔を出した男性が女性に声をかけた。声の主は市川海老蔵。手招きされた女性は、雨に濡れた足元に気をつけながら、海老蔵に駆け寄る。門戸が閉まる重く鈍い音を路地に響かせながら、ふたりは邸宅の中へと消えていった。
海老蔵が、小林麻央さんと結婚したのは2010年3月のことだった。新婚のふたりが愛の巣に選んだのが、地下1階、地上2階建ての豪邸だった。敷地面積は約50坪。外壁はレンガ風のタイルで覆われ、エントランスの上部はアーチ状の大理石で飾り付けられている。結婚当初はパステルピンクの外壁が目立ち、近隣では「ピンク御殿」と呼ばれたが、そのうちに落ち着いたカラーへと塗り替えられた。
「海老蔵さんの実家からも近いので、約2億円で購入したといいます。そのうち1億8000万円はローンを組んだ。海老蔵さんにとって“大きな買い物”でした。さらに、もともと中古物件だったこともあり、内装も大きくリフォームを施しました。特に水回りにはこだわりを見せ、一緒にお風呂に入ることが夫婦の仲よしの秘訣だったというふたりは、“家の5分の1はお風呂”というほどの大きな浴室を作りました。麻央さんお気に入りのインテリアブランドの家具や飾りもふんだんに取り入れたといいます」(芸能関係者)
邸宅には夫婦のほろ苦い思い出も残る。2010年11月、東京・西麻布で起きた「海老蔵暴行事件」の際には、大挙して集まった報道陣に、その自宅前で麻央さんが深々と頭を下げて謝罪するシーンもあった。麻央さんが闘病生活に入ると、階段の負担軽減のために、一家はより暮らしやすい都内のマンションへと生活の場を移した。