さらなる続編にも意欲
──劇場公開はたまたまだったんですか?
はい。新宿バルト9などを運営する株式会社ティ・ジョイの方とお話する機会があって、「『THE3名様』というのをやっているんですよ」と伝えたら、「うちでかけましょう!」と言ってくださり、春のかきいれどき、しかも主要都市で6館という規模での上映が決まりました。この展開には僕らが一番驚いています(笑)。
──その方は『THE3名様』のファンだったのかもしれませんね。
そうなのかもしれません。けっこう現場でも若い方から「『THE3名様』をきっかけに業界入りした」と声をかけていただくことがあるんですよ。ただファミレスで喋っているだけの会話劇というのは当時かなり奇抜なものでしたが、今では「これって『THE3名様』の影響を受けているのかな?」と感じる作品も増えました。つい最近でも、ファミレスで若者3人が語り合うシーンが印象的なドラマが放送されていましたよね。ちょっとおこがましい感想かもしれませんが……。
──ジャンボたちと同じ若者だったファンも、12年間で大人になりました。
ファンの方が「大学の寮で『THE3名様』のDVDをみんなで観て笑って、そのまま寝ちゃう日々でした」のような思い出を聞かせてくれます。『THE3名様』を青春の一部のように感じてくださる方がいるのは大変ありがたいことです。この12年間で、ジャンボもまっつんもミッキーも全然変わっていません。あの3人が今でもファミレスでだべっているっていうのは、やはり僕からしても感慨深いものがあります。
──最後に、さらなる続編の予定はあるのでしょうか?
佐藤隆太くんは「『THE3名様』をライフワークにしたい」とまで言ってくれています。一度だけの復活で終わらせないためにも、今回の劇場版を成功させたいと思っています。だってジャンボ、まっつん、ミッキーがアラフィフやアラカンになってもファミレスで喋っていたら相当おもしろいですよね?(笑)
◆取材・文/原田イチボ(HEW)