行きつけの焼き肉店を訪れた吉田と森下(2014年撮影)

行きつけの焼き肉店から出てきた吉田と森下(2014年撮影)

 半歩先を進むアルバムの制作には、協力者が必要だった。『LOVE LOVE あいしてる』(フジテレビ系)での共演以来、長年の親交があるKinKi Kidsの2人に加え、篠原ともえ(43才)、そしてあの盟友も参加した。“同期”の小田和正(74才)だ。

 吉田は小田の1才上で、ともに1970年にデビュー。吉田はデビュー後すぐに若者のカリスマとして人気を獲得した。一方、小田のグループ「オフコース」は苦労の時代が続いたが、1979年の『さよなら』が大ヒットして以来、スターダムにのし上がった。

 長年ミュージシャンとして第一線で活躍する2人は深い絆で結ばれてきた。

「これも“停滞”を嫌う拓郎さんの生きざまなのですが、若い頃に築いた友人との関係をほとんど断っています。1970年代から連絡を取っているのは、いまとなっては小田さんだけ。それだけ彼にシンパシーを感じているということ。拓郎さんは小田さんにはラストアルバムに参加してもらいたいと考えていたようです」(前出・音楽関係者)

 2人が一緒に曲を作るのは初めてのことだという。

「今回のアルバムに小田さんはボーカルとして参加したのですが、曲のアレンジにもアイディアを加えていったようです。ラストアルバムには、拓郎さんのファーストアルバムに収録された『雪』のアレンジバージョンが完結編として入っています。その編曲を担当したのが小田さんで、拓郎さんは小田さんのアレンジした音源を聴いて涙しました。

 レコーディングでは、小田さんが拓郎さんに“ここは一緒にハモろう”と促すなど一緒に細部を詰めたようです。50年以上のつきあいですから、小田さんはリタイアを決断した拓郎さんの葛藤や、停滞した時代を変えられなかった寂しさを深く理解しています。きっとラストにふさわしい一曲が完成したのでしょう。拓郎さんは小田さんと作り上げたこの曲について“歴史的なコラボになった”と話しています」(前出・音楽関係者)

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