ライフ

林真理子さん日本大学理事長就任 雑誌全盛期を生きた女性ライターからの「万歳!」

林真理子氏に手紙を書いた

日本大学の新理事長に就任する林真理子さん

 前理事長の逮捕で揺れた日本大学。新しい理事長に就任するのは、作家の林真理子さんだ。女性セブンの名物ライター“オバ記者”こと野原広子さんが、「拝啓 林真理子様」と思いを綴った。

 * * *
拝啓 林真理子様

 このたび日本大学の次期理事長にご就任されますこと、心からお喜び申し上げます。

 林さんが母校の理事長になられるというニュースは、コロナ禍でくすぶっていた世の中にどれほどの風穴を開けたことでしょう。連日のニュースがそのことを告げているように感じたのは私だけではないはずです。

 正直申し上げて、日本一の学生数7万人超を誇る大学の理事長になられるということがどういうことか、農業高校卒の私には想像もつきません。ですが、とてつもない大きな椅子にお座りになることは想像に難くなく、多少のご縁をいただいた私はとても興奮しております。

 私だけではありません。たぶん、林さんと同世代の働く女性と、雑誌全盛時代を生きてきた多くの女性ライターは心の中で「万歳!」と叫んだはずです。

 思えば林さんが『ルンルンを買っておうちに帰ろう』で衝撃のデビューをされた1982年、あの頃は「80年代、女の時代」というスローガンが、男性週刊誌で取材記者をしていた私の耳にも届いていました。

 が、現実は男社会そのもの。かけ出しの私は編集部で「ヒロコ」と呼び捨てにされていました。

「おお、ヒロコ、これから取材?」とベテランライターや編集担当者から声をかけられても違和感を持たないどころか、うれしかったくらい。たばこくさい編集部に打ち合わせに行くと、男、男、男で「なんだ姉ちゃん、何しに来た?」という視線で見られ、居心地のいいものではありませんでした。

 でも、それもこれも40年も昔のこと。林さんはあるときはテレビ局のイメージキャラクターになり、正統派の直木賞作家になって、そのお名前は常にメディアの中心に君臨していました。それがどれほどのことか、横に並ぶ人が一人もいないというだけでも推して知るべしです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

都内の人気カフェで目撃された田中将大&里田まい夫妻(時事通信フォト/HPより))
《ファーム暮らしの夫と妻・里田まい》巨人・田中将大が人気カフェデートで見せた束の間の微笑…日米通算200勝を目前に「1軍から声が掛からない事情」
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト)
《横綱昇進》祖父が語る“怪物”大の里の子ども時代「生まれたときから大きく、朝ご飯は2回」「負けず嫌いじゃなかった」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヤクザが路上で客引きをしていた男性を脅すのにトクリュウを呼んで逮捕された(時事通信フォト)
《ヤクザとトクリュウの上下関係が不明に》大阪ミナミでトクリュウを集めて客引き男性を脅して暴力団幹部が逮捕 この事件で”用心棒”はどっちだったのか 
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト))
《地元秘話》横綱昇進の“怪物”大の里は唯一無二の愛されキャラ「トイレにひとりで行けないくらい怖がり」「友達も多くてニコニコしてかわいい子だったわ」
NEWSポストセブン
ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった
長島三奈さん、自身の誕生日に父・長嶋茂雄さんが死去 どんな思いで偉大すぎる父を長年サポートし続けてきたのか
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
金髪美女インフルエンサー(26)が “性的暴力を助長する”と批判殺到の「ふれあい動物園」企画直前にアカウント停止《1000人以上の男性と関係を持つ企画で話題に》
NEWSポストセブン
逮捕された波多野佑哉容疑者(共同通信)。現場になったラブホテル
《名古屋・美人局殺人》「事件現場の“女子大エリア”は治安が悪い」金髪ロングヘアの容疑者女性(19)が被害男性(32)に密着し…事件30分前に見せていた“親密そうな様子”
NEWSポストセブン
東京・昭島市周辺地域の下水処理を行っている多摩川上流水再生センター
《ウンコは資源》排泄大国ニッポンが抱える“黄金の資源”を活用できてない問題「江戸時代の取引金額は10億円前後」「北朝鮮では売買・窃盗の対象にも」
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン