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引退の内海哲也、コーチ就任は西武か巨人か 去就を左右する恩師・堀内恒夫氏の言葉

引退会見を行った西武・内海哲也(9月19日。時事通信フォト)

引退会見を行った西武・内海哲也(9月19日。時事通信フォト)

 9月19日、西武の内海哲也投手兼任コーチが楽天戦(ベルーナドーム)で引退試合を行った。試合後のセレモニーでは、内海の巨人入団時の監督である堀内恒夫氏が現れて花束を贈呈。スピーチで以下のように述べた。

「君の技術、経験を若い選手に伝えていって、一人でも多くの第2の内海、第3の内海を育ててほしいと思います。それもこの西武ライオンズでやってほしいと思っております」

 このメッセージに西武ファンがどよめき、大きな拍手を送った。スポーツライターが話す。

「意外な言葉に驚きました。『第2の内海、第3の内海を育ててほしい』で終わってもいいのに、『それもこの西武ライオンズでやってほしい』とわざわざ明言した。堀内さんとしては内海ほど貢献した選手を人的補償で移籍させた巨人に、思うところがあったのかもしれません」(以下同)

 内海は2003年自由枠で巨人に入団。堀内監督のもとで2年目の2005年に開幕ローテーションに抜擢されて4月こそ3勝したものの、その後はわずか1勝に終わった。現役時代に巨人のエースとして203勝を挙げた指揮官は、いくら打たれても将来を見込んで辛抱強く起用した。

 内海はその経験を2006年から2度目の指揮を取った原辰徳監督のもとで生かした。2007年には最多奪三振、2011年からは2年連続最多勝に輝き、第2次原政権6回の優勝に貢献した。しかし、原監督が3度目の就任を果たした2019年、FAで巨人に入団する炭谷銀仁朗の人的補償として、内海は西武へ移籍することになってしまった。

「今年、巨人の若手中心の投手陣を見て、何度も『内海がいたらどう接していたかな……』と考えてしまいました。桑田真澄投手チーフコーチが計画性を持って、うまく育てていると思いますが、現役のベテランでお手本になる人がいるといないでは大きく違う。たしかに菅野智之というエースはいますが、若手から気軽に話しかけられる存在ではないでしょう。

 内海は実績がありながらも自ら若手と積極的にコミュニケーションを取り、的確なアドバイスを送り、巨人の伝統を受け継げる貴重なピッチャーだった。今さらながら、人的補償で西武に移籍させてしまった痛手を感じましたね。原監督も後悔していたかもしれません」

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