2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした蛯名正義氏
いずれにせよ、勝てそうもないからただ参加するだけなんていうジョッキーはいません。たとえハナ差やアタマ差でも、2着だと1着賞金の40%、3着だと25%、4着だと15%しかもらえないうえに、馬券圏外なのでファンも裏切ってしまうことになる。負けていちばん悔しいのはジョッキーなのです。
そういう展開で馬券が外れた時は(仲間内での“反省会”に限りますけれど)、ジョッキーのせいにしてもいい。「オレの予想は間違っていない。動かないジョッキーが悪い」と(笑)。
でも、馬の脚質を把握し、ジョッキーがレース中に考えるであろうことを予想のファクターに加えれば、もしかしたら的中率が上がるかもしれませんよ。
【プロフィール】
蛯名正義(えびな・まさよし)/1987年の騎手デビューから34年間でJRA重賞はGI26勝を含む129勝、通算2541勝。エルコンドルパサーとナカヤマフェスタでフランス凱旋門賞2着など海外でも活躍、2010年にはアパパネで牝馬三冠も達成した。2021年2月で騎手を引退、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。
※週刊ポスト2022年10月7・14日号
