スポーツ

巨人・原監督「大型補強」の歴史 生え抜き優先主義だった指揮官はどこで変貌したのか

2018年にFAで獲得した丸佳浩と一緒に「丸ポーズ」をする原辰徳監督(時事通信フォト)

2018年にFAで獲得した丸佳浩と一緒に「丸ポーズ」をする原辰徳監督(=左。時事通信フォト)

 2年連続V逸を喫した巨人が2年ぶりにFA戦線に参入しそうだ。2019年に首位打者を獲得した『打てるキャッチャー』である西武・森友哉の調査に乗り出しているという。原辰徳監督は、巨人OB岡崎郁氏のYouTubeチャンネルで「外国人にしても戦力補強にしても、非常に重要な作業です」と話すなど、補強に前向きな姿勢を見せている。

 一方、15年ぶりの古巣復帰となる阪神の岡田彰布監督は、報道陣にFA選手について問われると「いや、全然考えてない。そんなん、いらんよ。せっかくチーム若なってきたのに、年寄りいらんやろ。年寄りかどうかわからんけど(笑)」と興味ないと断言した。

 ライバル関係にある2つの球団の指揮官はFA補強について、真逆の発言をしている。プロ野球担当記者が話す。

「岡田監督は適材適所のFA補強なら必要だと考えているのでしょうが、まずは現有戦力をじっくり見極めたいのでしょう。監督に就任していきなり大型補強をしたら、選手は自分たちの何を知っているんだと反発するでしょうし、やる気を削がれかねない。FA選手について『そんなん、いらんよ』と言えば、レギュラーを目指している阪神の若手選手たちは希望を持てます。逆に言えば、毎年のように大型補強をしている巨人の若手選手は逆の心理状態になるのではないでしょうか」(以下同)

 2005年オフの2次政権発足以降、原監督はFAで15人もの選手を獲得してきた。近年では『なんでも欲しがる』と揶揄されるが、2001年オフに長嶋茂雄監督に代わって就任した頃には、こんな発言をしていた。

〈新外国人は無理してとらなくてもいいと思っている。現有戦力で戦うのが、監督の役目だからね〉(2001年11月23日・スポーツ報知)

 結局その年、野手はマルティネスに代わってクレスポ、投手はメイに代わってワズディンを獲得したが、ともに活躍はしなかった。中日からFA移籍した前田幸長は貴重な中継ぎ左腕として貢献したが、2002年就任1年目の原監督は“現有戦力”である生え抜きの若手選手も起用してチームを日本一に導いた。

関連記事

トピックス

2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
横浜地裁(時事通信フォト)
《アイスピックで目ぐりぐりやったあと…》多摩川スーツケース殺人初公判 被告の女が母親に送っていた“被害者への憎しみLINE” 裁判で説明された「殺人一家」の動機とは
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト