坂本とも強い絆で結ばれている。2012年に共に最多安打のタイトルを分け合った際の光景は印象的だった。坂本がシーズン最終戦で猛打賞を放ってリーグトップタイの173安打で並ぶと、長野は一塁ベンチで満面の笑みと共にガッツポーズで祝福。その心遣いに感極まった坂本は二塁の塁上で涙をぬぐっていた。民放テレビ局の関係者は2人の関係をこう語る。
「長野は坂本が心を許せる数少ない先輩です。相棒という関係の方がしっくりくるかもしれません。坂本が強いリーダーシップでチームを引っ張るのに対し、長野は包容力で周りを支える良いコンビでした。広島に移籍後も2人が笑顔で談笑する姿が良く見られた。笑顔がなくなった坂本に対し、長野も心配していたでしょう。『サカチョ―コンビ』の復活は、坂本に精神的なゆとりを生むと思います」
遊撃は守備の負担が大きいことから他のポジションへのコンバート案が浮上したが、慣れ親しんだ守備位置で来季も勝負することが決まり、期する思いは強い。坂本がチームの命運を握るキーマンであることは間違いない。