ライフ

暴力団員と信仰 幹部「組長が宗教を強制することはない。”政教分離”なんでね」

葬式の時に手にしている数珠で初めて分かることもある(イメージ)

葬式の時に手にしている数珠で初めて分かることもある(イメージ)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、暴力団員と信仰について。

 * * *
 世間では旧統一教会と政治家の密接な関係が取り沙汰され、教団をめぐる霊感商法などの問題や宗教2世信らの救済について、様々に論じられているが、ヤクザ稼業に身を置く者たちはこれらの問題についてどう思っているのか、ある暴力団幹部に話を聞いてみた。

「何千人といる組の中には、たぶん教団信者もいるだろう。今、教団の人がいたら手を上げてと言っても、誰も上げないだろうから、はっきりはわからないが」と幹部は前置きをした。

「実際、ヤクザの中には色々な宗教の人がいる。そこは個人の自由。誰が何教だろうと構わない。ヤクザは神道が多いが、神道が祀るのは”八百万(やおよろず)の神”だから、これでなければならないというものでもない。それに普段は、誰がどんな宗教を信じているのか、ほとんどわからない」

 それがわかるのは、葬式の時だ。「手にしている数珠が違うからね。例えば天台宗だとそろばんの玉に似た平玉だし、臨済宗や曹洞宗は房が紐房になっている。創価学会だと独自の数珠があって、自分たちが使うような物よりかなり長いからすぐにわかる。キリスト教だと、ロザリオを手に巻いて十字架を掌の中に入れていることが多い。人によっては、クロスを表に見せている人もいる」と幹部は話す。

 旧統一教会の数珠は見たことがないからわからないそうだが、創価学会の信者とカソリックやプロテスタントも含めたキリストの信者は、自分の数珠を持ってくる組員が多いという。「俺たちなら忘れてきても、葬儀会場で売られているのを買って間に合わせるか、焼香が先に終わったヤツに借りるかするが、彼らは違う」(幹部)。

信心深いことと組織への忠誠の両立

 宗教がわかったからといって、それを組の内部に持ち込まなければ、組がどういうことはないという。「組長が何らかの宗教を信仰していても、それを組員や若い者に強制することはない。そこは”政教分離”なんでね。組の中で布教するような者はこれまで見たことがない」。

 その理由を幹部はこう説明する。

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン