座談会は50回以上
芸術部が担う役割の中には、学会への信者の勧誘活動もあるという。
「学会では勧誘のことを『折伏』と呼びます。規模の大小はありますが、『折伏セミナー』『対話セミナー』というものが頻繁に開かれています。学会の理解者を広げ、会員拡大を目的にしたものです。そういったセミナーに顔が売れている芸能人が出てくれば、やはり人が集まりやすいですからね。動員のために芸術部は呼ばれるんです。
よく『芸術部は創価学会の華』と言われていました。表向きはほかの文化本部の部門と差異はないことになっていましたが、学会の集会を収めた記録映像を見ると、目立つポジションには芸術部の人間が映っていることが多い印象でした。やはり客寄せパンダのような存在であることは否めません」
実際に長井氏自身も参加を促されたことがあったという。
「大規模な集会もありましたし、個人宅でやるような十数人程度の座談会なら50回くらい参加しました。地方に行くこともありました。集会の場合は、まず各地区の支部から文化本部にリクエストがあるんです。そこから芸術部にオファーが来て……という流れです。座談会のような小さな集まりなら、芸術部を介さずオファーが個人的に届くこともありました。
それでも、私の活動量は大したものじゃありませんでしたよ。上には上がいると言いますか。岸本加世子さん(61才)や久本雅美さん(64才)、柴田理恵さん(63才)は、芸能界に入ってから入信したかたたちですが、熱心に活動していたので、芸術部の中で高い役職を得ていたようですね。
特に久本さんは芸能界でも売れっ子で多忙なのに、大規模なセミナーにも、個人宅の集まりにもマメに顔を出すんです。あまりにも出没するので、一時期“久本さん5人いる説”が流れたほどでした」
久本や岸本らは学会内でも「人間力」の高さで知られているようだ。実際、創価学会に確認すると、久本と岸本の現在の役職は、「いずれも芸術部女性部長」なのだという。一方、芸術部の存在は内向きにも効果を発揮する。
「創価大学と、その系列校の同窓会組織は『創友会』と呼ばれます。その会合への出席率はとても高いんですよ。理由は、現在の芸能界でトップの大物女優が参加するからです。一目会いたいという信者も多いのでしょう。創友会メンバーである時点で、かなり熱心な学会員ではありますが、そうした人たちの信心まで大物芸能人は盛り上げているんです」
※女性セブン2022年12月15日号