芸能

『鎌倉殿の13人』秋元才加が語る撮影秘話 カットされた「巴御前とトウとの対峙」シーン【『鎌倉殿』出演者リレーインタビュー】

巴御前

巴御前を演じる秋元才加さんが残した爪痕(C)

 12月18日にいよいよ最終回を迎えるNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で、俳優・秋元才加さん(34)は源頼朝(大泉洋)の軍に攻め落とされた木曽義仲(青木崇高)の愛妾、巴御前を演じた。巴御前はその後、和田義盛(横田栄司)に引き取られ、寵愛を受ける。殺し殺される時代に女武者として活躍した巴を演じきった秋元さんは、大河ドラマの歴史に深い爪痕を残した。

「『鎌倉殿の13人』が始まる2年くらいに前に、三谷さんからお電話があったんです。そこで『秋元さん、馬に乗れますか』とだけ聞かれて、なんだろうって思ったんだけど、三谷さんが大河ドラマの準備をしているということは知っていたので、“もしかしたら”という思いもあって、『はい、乗れます』って即答したんです。

 といっても、実際はNHKの『あさイチ』で乗馬体験をしたくらいの経験ともいえない経験だったんですけどね(笑)。当時私は京都の太秦スタジオで撮影をしていて、太秦ですから時代劇に詳しい人がたくさんいらっしゃるんです。聞いてみたら、鎌倉時代で馬に乗る女性の役っていったら巴御前しかないんじゃないって。“え? まさかね…”って思ったんですけど、三谷さんご本人からは『あんまり期待しないでくださいね』と言われてもいたんです。

 だからモヤモヤした時期が長く続いた。でも、その1年後くらいに正式にオファーを頂きました。そのときに、“巴御前なんですけど、こういうイメージで考えています”という写真が送られてきて、それがフリーダ・カーロという女性画家のものだったんです。フリーダ・カーロさんって眉毛がつながっているんですよね。なんだこれはって思いました(笑)」

 そうしてテレビ画面に登場した秋元才加さん演じる巴御前はきっちり眉毛がつながっていた。そのインパクトは強烈だった。

「現場では沢山のスタッフさんが“もっと濃くしたほうがいい”とか、“それじゃ形が悪い”とか、最終形になるまでにかなりの紆余曲折がありました。最初はどうして眉がつながっているんだろうって思っていたんですけど、血の気の多い木曽勢で自分の色恋もかなぐり捨てて闘っている女性はお化粧などにかまう余裕もない。そういうキャラクターを設定の上で、三谷さんは巴の造形を考えてらっしゃるということだったんだと思います。私はそのままを一生懸命演じたい、そんな気持ちでした」

 全幅の信頼を置く、原作者の三谷幸喜さんとの出会いは約10年前に遡る。

「『国民の映画』(2014年)という舞台に出演させていただいたのが出会いです。その当時、三谷さんが仰っていた言葉は、今でも印象に残っています。お声がけいただいた頃は、私はまだAKB48に在籍していて、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)に出演していたんです。その印象が、三谷さん曰く“パッと見は前に出るタイプだけど、本当は無理をしている人” だったんですって。そういう葛藤が透けて見えていたのかなと思います」

関連記事

トピックス

デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
【白鵬氏が九州場所に姿を見せるのか】元弟子の草野が「義ノ富士」に改名し、「鵬」よりも「富士」を選んだことに危機感を抱いた可能性 「協会幹部は朝青龍の前例もあるだけにピリピリムード」と関係者
【白鵬氏が九州場所に姿を見せるのか】元弟子の草野が「義ノ富士」に改名し、「鵬」よりも「富士」を選んだことに危機感を抱いた可能性 「協会幹部は朝青龍の前例もあるだけにピリピリムード」と関係者
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン
維新に新たな公金還流疑惑(左から吉村洋文・代表、藤田文武・共同代表/時事通信フォト)
【スクープ!新たな公金還流疑惑】藤田文武・共同代表ほか「維新の会」議員が党広報局長の“身内のデザイン会社”に約948万円を支出、うち約310万円が公金 党本部は「還流にはあたらない」
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《ほっそりスタイルに》“ラブホ通い詰め”報道の前橋・小川晶市長のSNSに“異変”…支援団体幹部は「俺はこれから逆襲すべきだと思ってる」
NEWSポストセブン
東京・国立駅
《積水10億円解体マンションがついに更地に》現場責任者が“涙ながらの謝罪行脚” 解体の裏側と住民たちの本音「いつできるんだろうね」と楽しみにしていたくらい
NEWSポストセブン
今季のナ・リーグ最優秀選手(MVP)に満票で選出され史上初の快挙を成し遂げた大谷翔平、妻の真美子さん(時事通信フォト)
《なぜ真美子さんにキスしないのか》大谷翔平、MVP受賞の瞬間に見せた動きに海外ファンが違和感を持つ理由【海外メディアが指摘】
NEWSポストセブン
柄本時生と前妻・入来茉里(左/公式YouTubeチャンネルより、右/Instagramより)
《さとうほなみと再婚》前妻・入来茉里は離婚後に卵子凍結を公表…柄本時生の活躍の裏で抱えていた“複雑な感情” 久々のグラビア挑戦の背景
NEWSポストセブン