国内

相次ぐ強盗傷害事件は組織が関与か 「爆窃団」から考える組織的犯行摘発の難しさ

金庫があった部屋の壁に穴が開けられ、貴金属が奪われた宝飾店を現場検証する捜査員ら。2009年2月(時事通信フォト)

金庫があった部屋の壁に穴が開けられ、貴金属が奪われた宝飾店を現場検証する捜査員ら。2009年2月(時事通信フォト)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、組織的窃盗団を摘発する難しさについて。

 * * *
 2023年に入り、3人組による強盗傷害事件が関東地方で相次いでいる。

 14日未明には茨城県龍ヶ崎市の住宅に、金槌らしきものを持った3人組の男が窓ガラスを割って侵入。70代の夫婦の手足を粘着テープで縛って脅し、現金を奪った。その3時間後には、同県つくば市の住宅にも黒っぽい服装をして、ハンマーのようなものを持った3人組が押し入り、70代の夫婦を粘着テープで縛り、現金などを奪って逃げた。3人組による強盗傷害事件は、ほかにも茨城県や神奈川県ですでに5件発生している。

 千葉県では店舗を狙った事件が立て続けに起きた。9日には市川市で、ハンマーのようなものを持った3人組の男が質屋のショーケースをたたき割り、高級腕時計などを強奪。12日にも大網白里市で3人組による強盗傷害事件が起きた。防犯カメラの映像にその姿が残っており、被害者らの証言によると犯人は20代から30代ぐらいの男性らしい。警察では同一犯の可能性を視野に検討。犯人の中には携帯電話で指示を受けながら行動していた者もいたという証言もあり、メディアでは限られた期間での犯行に、同一犯だけでなく組織化された同一グループの犯行の可能性を示唆するコメントもある。

 組織化された同一グループの犯行であれば、犯行メンバーは事件ごとに替わる可能性もあるだろう。平成の時代、そのような犯行を繰り返して目立っていたのは、主に外国人の犯罪者らだった。

「2000年代始めの頃、日本のあちこちではいくつかの犯行グループが暗躍していた。マンションやビルを一棟ごと狙うという手口で窃盗を行う中国人窃盗団。富裕な経営者の自宅を狙っては金品だけでなく、被害者を縛り上げてカードを強奪し、脅して暗唱番号を聞き出し、ATMから金を引き出すという強盗傷害事件を繰り返していた中国人の緊縛強盗団。そして大掛かりにビルの壁を破壊して高級品などを盗んでいた韓国の爆窃団だ」と元刑事は話す。

関連記事

トピックス

東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
渡邊渚さんの最新インタビュー
渡邊渚さんが綴る「PTSDになった後に気づいたワーク・ライフ・バランスの大切さ」「トップの人間が価値観を他者に押しつけないで…」
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
ルーヴル美術館での世紀の強奪事件は瞬く間に世界を駆け巡った(Facebook、HPより)
《顔を隠した窃盗団4人組》ルーブル美術館から総額155億円を盗んだ“緊迫の4分間”と路上に転がっていた“1354個のダイヤ輝く王冠”、地元紙は「アルセーヌ・ルパンに触発されたのだろう」
NEWSポストセブン
活動休止状態が続いている米倉涼子
《自己肯定感が低いタイプ》米倉涼子、周囲が案じていた“イメージと異なる素顔”…「自分を追い込みすぎてしまう」
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー(時事通信フォト)
《僕が店を辞めたいわけじゃない》『料理の鉄人』フレンチの坂井宏行が明かした人気レストラン「ラ・ロシェル南青山」の閉店理由、12月末に26年の歴史に幕
NEWSポストセブン
森下千里衆院議員(共同通信社)
《四つん這いで腰を反らす女豹ポーズに定評》元グラドル・森下千里氏「政治家になりたいなんて聞いたことがない」実親も驚いた大胆転身エピソード【初の政務三役就任】
NEWSポストセブン
ナイフで切りつけられて亡くなったウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(Instagramより)
《19年ぶりに“死刑復活”の兆し》「突然ナイフを取り出し、背後から喉元を複数回刺した」米・戦火から逃れたウクライナ女性(23)刺殺事件、トランプ大統領が極刑求める
NEWSポストセブン
『酒のツマミになる話』に出演する大悟(時事通信フォト)
『酒のツマミになる話』が急遽差し替え、千鳥・大悟の“ハロウィンコスプレ”にフジ幹部が「局の事情を鑑みて…」《放送直前に混乱》
NEWSポストセブン
『週刊文春』によって密会が報じられた、バレーボール男子日本代表・高橋藍と人気セクシー女優・河北彩伽(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
「近いところから話が漏れたんじゃ…」バレー男子・高橋藍「本命交際」報道で本人が気にする“ほかの女性”との密会写真
NEWSポストセブン