芸能

注目!木村拓哉、岡田准一が演じる「新しい織田信長」を時代劇研究家が解説する

ジャニーズ事務所

木村拓哉と岡田准一は信長をどう演じる?(写真はジャニーズ事務所)

 この冬、「2人の織田信長」が注目を集めている。演じるのは映画『レジェンド&バタフライ』に主演する木村拓哉と『どうする家康』に出演する岡田准一だ。2人の「新しい信長」について時代劇研究家のペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 27日公開される映画『レジェンド&バタフライ』の木村拓哉、放送中の大河ドラマ『どうする家康』の岡田准一。今シーズンは、タフなふたりの「新しい織田信長」に注目が集まっている。

 その「新しさ」は、どこからくるのか。それは、信長が向き合う相手だ。

 信長といえば、戦国の覇者、魔王、ブラック企業織田家の若社長など、さまざまな言われ方をしているが、『レジェンド~』で向き合うのは、正室の濃姫(綾瀬はるか)だ。

 濃姫は、美濃のまむしと呼ばれる有力者・斉藤道三の娘で、信長とは絵にかいたような政略結婚だった。実際は史料はほとんど残っておらず、実は正式な名前もいつどこで亡くなったかも不明。若くして離縁されたとの説もあり、謎に満ちている。そのため、1973年の大河ドラマ『国盗り物語』の凛とした松坂慶子、1992年の『信長KING OF ZIPANGU』のほんわかした菊池桃子、2014年『信長協奏曲』の同級生のような柴咲コウなどなど、中には1983年の大河『徳川家康』の藤真利子のように、本能寺の変で薙刀を振り回し、敵と刺し違えた濃姫もいる。性格や生涯もさまざまに描ける濃姫と信長の関係を軸にしたところが、今回の映画の肝なのだ。

 綾瀬濃姫は、信長に対面早々、「愚かな殿方は嫌いでございます」「お前様のようにうつけ、いつでも寝首を掻いたるわ」と言い放つ。最初の夫婦喧嘩では、撮影中に着物が破れたという。喧嘩というより、アクション活劇。なんともすさまじい。乗馬、武術、狩り、山歩きもどんとこい。弓や槍を構えても様になる。こんな体育会系の濃姫は見たことがない。一方で、どこか可愛いところがあるのも、綾瀬濃姫ならではだ。

 思い出してみれば、綾瀬は映画『ICHI』では盲目の居合の遣い手、大河ドラマ『八重の桜』では、鉄砲をぶっ放す会津の武家娘、ファンタジー長編『精霊の守り人』では、短い槍で強敵と戦う女用心棒、ドラマ『奥様は取扱注意』では、乱暴者たちを余裕で倒す元スパイと強烈な役をやってきた。この作品では、体当たりで激しい信長になりきる木村をガシッと受け止め、“体育会系濃姫”という新たなキャリアが加わったのである。

関連記事

トピックス

大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
“進次郎劇場”で自民党への逆風は止まったか
《進次郎劇場で支持率反転》自民党内に高まる「衆参ダブル選挙をやれば勝てる」の声 自民党の参院選情勢調査では与党で61議席、過半数を12議席上回る予測
週刊ポスト
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト