Aさんの家出から約2年、意を決したB美さんは早瀬に宛て、精神的苦痛への慰謝料を求める内容証明を送った。だが、リアクションは驚くべきものだった。
「B美の弁護士宛てに、ビリビリに破かれた内容証明が返送されてきたそうです。さすがに弁護士も『こんなのは初めてです』と驚き、数時間かけてセロハンテープでつなぎ合わせた書類を見せてくれたと言います」
さらに昨年夏、B美さんのもとにAさんから離婚調停の知らせが届いた。そこにも目を疑うような内容が記されていた。
「Aさんはまだローンが残っている自宅や自家用車を売却することを求めたそうだと聞いています。B美は『夫は女性に引っ張られるとノーと言えないので、早瀬さんにいいように使われているのではないか』と疑っているようですが‥‥。自分が勝手に出て行ったのに、残した家族から家や車を取り上げるなんてあまりに理不尽です」
知人は涙を滲ませて続ける。
「B美のつらさを考えると、Aさんと早瀬さんがのうのうと贅沢な暮らしを続けることは許されませんよね。B美は『早瀬さんの言いなりにならずに冷静な判断をしてほしい』とポツリとつぶやいていました」
2月下旬、Aさんとともにタワマンに帰宅した早瀬を直撃した。当初は穏やかに対応していたが、Aさんとの「不倫関係」を問うと表情が一変し、一気にまくし立てた。
「不倫なんて失礼なこと言わないでよ! 不倫という言葉がさ! 誰から聞いたのよ!」
甲高い声で、こう怒鳴ると、足早にマンションに入っていった。一方、この事実を確認するため、B美さんに電話で連絡すると、少し間を置いたのち、か細い声でこうつぶやいた。
「こちら側からは何もお話しできません」
いくつになっても恋愛をするのは自由だが、それが略奪愛となれば事情は異なる。早瀬やAさんに不倫の代償を払う覚悟はあるのだろうか。
※女性セブン2023年3月23日号