特別防犯支援官の伍代夏子
特殊詐欺の約9割は自宅の電話
同じくチーム発足当初から参加してきた城島も、特殊詐欺の予防対策へ向け孫世代を含めた家族の連係を訴えた。
「どうか高齢者の皆さん、自分は大丈夫だと過信をせず騙されてしまうかもしれないと気をつけていただきたい。ご家族のかたは日頃から“気を付けて”と、呼びかけをすることが重要だと思います。防犯機能付き電話機を贈って対策をした上で、被害に遭わないよう毎日電話で話すとか、電話ではお互いに合言葉を決めて話を始めるなど、家族間のコミュニケーションがより一層大切になると感じています」
自身も録音機能が付いた電話機を実家に贈って対策を続けてきた城島だけに、実感のこもった発言となった。
現実に、特殊詐欺の約9割は自宅の電話を通じて行われている。《自宅の固定電話が危ない!》と警告メッセージが入った防犯機能付き電話機の啓発用チラシに採用された町田は、「特殊詐欺の被害の多くは自宅の固定電話にかかってくるたった1本の電話から始まります。防犯機能付き電話機は非通知の電話は着信拒否にできて、自動で通話内容を録音してくれます。ぜひ、おじいちゃん、おばあちゃんにプレゼントしてあげてください」と訴えた。
新たに特別防犯支援官に加わり、昨年末に行われた委嘱式では「身近で特殊詐欺に遭ったという声をたくさん聞いている」と犯罪防止の広報啓発活動に意欲を燃やしていた町田。今回も、「こうして特別防犯支援官のひとりになれた。ぼくたち孫世代の発信が非常に重要になるんじゃないかなと考えているので、情報を広めることをお願いしたいと思います」と、同世代へ呼びかけた。SOS47では被害者の孫世代として20代のアイドルも多数、活動に携わっている。
STU48の福田は、「ATMで電話をしている人を見たら被害に遭っていないか声をかけようと、常に意識をするようになりました」と、自身の防犯意識に変化があったと告白。AKB48の向井地は今年1月に東京・府中市の成人式で特殊詐欺について語った経験を振り返り、「大人になったら“今まで家族に守られてきた自分が今度は家族を守る番なんだ”という自覚を持ってほしいです」と、孫世代へ発信した。
また、SKE48の斉藤は特殊詐欺の受け子や出し子をSNSの投稿で募集するいわゆる“闇バイト”の存在に危機感を募らせ、安易に応じると抜け出せなくなるので絶対に投稿者とは連絡を取らないでほしいと、若者層に強く訴えた。