ビジネス

1店舗残して閉店したコンビニオーナーの告白「働く人が本当に集まらない」

コンビニエンスストアの各種サービスの表示(イメージ、時事通信フォト)

コンビニエンスストアの各種サービスの表示(イメージ、時事通信フォト)

 日本でコンビニエンスストアと呼ばれる形態の店舗が生まれて、半世紀以上が経つ。いまやただ物品を売る店というだけでなく、公共料金の支払い、コンサートチケット、宅配便、銀行ATMなどあらゆるサービスがある。いまや日本全国で5万店舗を超えるコンビニが存在し、年間売上高は百貨店のそれを上回っている。ところが、主に労働力不足から24時間営業の廃止を検討する動きがある。俳人で著作家の日野百草氏が、閉店や縮小を選択したコンビニオーナーが訴える危機と現実についてレポートする。

 * * *
「人手が足りません!助けてください!」

「誰でも!1時間でも!大歓迎!」

「あなたの都合にすべて合わせます!」

 これ、すべてコンビニエンスストアのアルバイト・パート求人の張り紙である。ポップな仕上がりだが、実際のところは切実で、誰も働いてくれないから閉店、の危機にひんしている店もある。もちろん例は極端ではあるが、多くのコンビニの人手が足りない、いや働いてくれる人がいない、という問題は共通している。

「シフトが埋まらないという悩みは贅沢な悩みだ。埋まらないのではなく組めない、というのも贅沢だ。それはコロナ禍直後の一時的な段階までの話で、いまや店で働いてくれる人がいない」

 都内で数件のコンビニを経営するフランチャイズオーナー、60代だが1日の大半は店舗に出ている。それも掛け持ちだ。

 しかしそれも終わろうとしている。他の店舗は閉め、自宅兼の1店舗に集約するという。

「いずれ終活としてそうなるとは思っていたが少し早いようにも思う。しかし人が集まらない。本当に集まらない。ほんの数年ほどの話だが、あまりの急激な変化に驚いている。人手不足倒産や閉店は現実だ」

他で働くところがあるのならコンビニでは働かない

 もちろん地域にもよる。店舗にもよる。しかし確実に深刻な人手不足、いや、不足というより「誰も働いてくれない」という事態があちこちで起こりつつある。

 これについて日本フランチャイズチェーン協会は2022年「コンビニ各社における行動計画の進捗及び業界の取組状況」の中で、特定の大手コンビニによる策定として「急激な社会環境変化への対応遅れ」「課題を柔軟に対応する態勢の未整備」「本部・加盟店間での情報共有の機能不全」を参考に挙げている。

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン