国内

雅子さま、20年ぶり海外公務 インドネシアでの後半2日間は陛下とは別行動、5つ星ホテルで休養も

ご体調を見ながら個々の行事へのご出席を判断されるという(6月、東京・台東区。写真/JMPA)

ご体調を見ながら個々の行事へのご出席を判断されるという(6月、東京・台東区。写真/JMPA)

 外国を訪問し、国際親善をはかることは皇室の重要な役割であり、天皇皇后両陛下は上皇ご夫妻からその大切さを受け継がれてきた。かねて外交官としてのキャリアを生かし活躍されたいと願われた雅子さまの再始動が望まれるが、今回のご訪問でもスケジュールは不透明で、完全復活とはいかない──。

《時には言葉にならない心の声に耳を傾けながら、困難な状況に置かれた人々を始め、様々な状況にある人たちに心を寄せていきたいと思います》

 ご成婚30周年に際して公表された、両陛下のご感想の一節だ。結婚記念日である6月9日の前夜まで推敲を重ねられたという。

「『言葉にならない心の声に耳を傾け』というのは、平成の時代の上皇ご夫妻のおことばにはなかった表現です。2003年から療養生活に入られている雅子さまの思いが反映されたようにも思えました」(宮内庁関係者)

 奇しくも記念日当日、両陛下が6月17日から23日まで、国賓としてインドネシアを公式訪問されることが閣議決定された。国際親善目的の外国訪問は即位後初めてで、雅子さまにとっては20年半ぶりだ。前回は、愛子さまが誕生された翌年、2002年のオーストラリア・ニュージーランド訪問だった。このとき雅子さまはご訪問に先立つ会見で、次のような思いを明かされた。

「6年間の間、外国訪問をすることがなかなか難しいという状況は、正直申しまして私自身その状況に適応することになかなか大きな努力が要ったということがございます」

 おふたりでの会見は、これを最後に行われていない。

「雅子さまは当初、外交官としてのキャリアを生かし、“皇室外交”に貢献したいという思いを抱かれていたでしょう。しかし、お世継ぎのことで悩まれ、適応障害を抱えてからは、思うようにいかずに月日が過ぎました。このたび、雅子さまの積年の思いが実るといってもいいのではないでしょうか」(皇室関係者)

 今回のご訪問は、2019年の時点でインドネシア大統領から打診されていたといい、コロナ禍を挟んで4年越しに実現。雅子さまは、ご訪問を強く希望されていたという。

「国賓として外国訪問をされる場合、閣議決定は約1か月前までに行われます。ところが今回はご出発のわずか1週間前でした。雅子さまにとって最優先事項は、即位後初となる東日本大震災の被災地訪問。6月3~4日に無事にお出ましを終えて安堵され、正式決定となったのでしょう」(皇室記者)

 雅子さまは依然として療養中だ。いつ体調不安の波が訪れるかわからない“綱渡り”のような状況下での海外公務に、周囲は神経をとがらせている。

「インドネシア訪問が成功に終われば、雅子さまはさらに自信を深められるでしょう。おのずと、遠隔地での公務など今後のご活動の幅も広くなり、本来成し遂げられたかったスタイルに近づくはずです。

 ただ、何かつまずきが起きてしまうと、完璧主義の雅子さまにとってトラウマとなってしまう可能性もある。現状、滞在中の行事へのご出席は体調を見ながら判断するということで、慎重が期されています」(前出・宮内庁関係者)

関連記事

トピックス

公選法違反の疑いで刑事告訴され、書類送検された斎藤知事(左:時事通信フォト)と折田楓氏(右:本人SNS)
“公選法違反疑惑”「メルチュ」折田楓氏の名前が行政SNS事業から消えていた  広島市の担当者が明かした“入札のウラ側”《過去には5年連続コンペ落札》
NEWSポストセブン
コンサートでは歌唱当時の衣装、振り付けを再現
南野陽子デビュー40周年記念ツアー初日に密着 当時の衣装と振り付けを再現「初めて曲を聞いた当時の思い出を重ねながら見ていただけると嬉しいです」
週刊ポスト
”薬物密輸”の疑いで逮捕された君島かれん容疑者(本人SNSより)
《28歳ギャルダンサーに“ケタミン密輸”疑い》SNSフォロワー10万人超えの君島かれん容疑者が逮捕 吐露していた“過去の過ち”「ガンジャで捕まりたかったな…」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
反論を続ける中居正広氏に“体調不良説” 関係者が「確認事項などで連絡してもなかなか反応が得られない」と明かす
週刊ポスト
スーパー「ライフ」製品が回収の騒動に発展(左は「ライフ」ホームページより、みぎはSNSより)
《全店舗で販売中止》「カビだらけで絶句…」スーパー「ライフ」自社ブランドのレトルトご飯「開封動画」が物議、本社が回答「念のため当該商品の販売を中止し、撤去いたしました」
NEWSポストセブン
「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手
「全てを話せば当然、有罪となっていたでしょう」不起訴になった大物地面師が55億円詐欺「積水ハウス事件」の裏側を告白 浮かび上がった“本当の黒幕”の存在
週刊ポスト
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《大谷翔平が“帰宅報告”投稿》真美子さん「娘のベビーカーを押して夫の試合観戦」…愛娘を抱いて夫婦を見守る「絶対的な味方」の存在
NEWSポストセブン
「お笑い米軍基地」が挑んだ新作コント「シュウダン・ジケツ」(撮影/西野嘉憲)
沖縄のコント集団「お笑い米軍基地」が戦後80年で世に問うた新作コント「シュウダン・ジケツ」にかける思い 主宰・まーちゃんが語る「戦争にツッコミを入れないと」
NEWSポストセブン
令和最強のグラビア女王・えなこ
令和最強のグラビア女王・えなこ 「表紙掲載」と「次の目標」への思いを語る
NEWSポストセブン
“地中海の楽園”マルタで公務員がコカインを使用していたことが発覚した(右の写真はサンプルです)
公務員のコカイン動画が大炎上…ワーホリ解禁の“地中海の楽園”マルタで蔓延する「ドラッグ地獄」の実態「ハードドラッグも規制がゆるい」
NEWSポストセブン
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さん、撮り下ろしグラビアに挑戦「撮られることにも慣れてきたような気がします」、今後は執筆業に注力「この夏は色んなことを体験して、これから書く文章にも活かしたいです」
週刊ポスト
強制送還のためニノイ・アキノ国際空港に移送された渡辺優樹、小島智信両容疑者を乗せて飛行機の下に向かう車両(2023年撮影、時事通信フォト)
【ルフィの一味は実は反目し合っていた】広域強盗事件の裁判で明かされた「本当の関係」 日本の実行役に報酬を支払わなかったとのエピソードも
NEWSポストセブン