5才、幼稚園の年中のころの悠仁さま(写真/宮内庁提供)

秋篠宮さまが悠仁さまにさまざまなことをお教えになっている(写真は5才の悠仁さま。写真/宮内庁提供)

 翌2006年9月、父方から天皇の血を引く「男系男子」の悠仁さまが誕生され、その直後に、「天皇は男系男子であるべき」という強い信念を持つ安倍氏が首相になった。そうして「女性・女系天皇」は白紙になった。その後も、安倍氏の影響力は愛子さまと悠仁さまの将来を翻弄し続けていく。

 女性皇族が天皇になるかどうか、という議論とは別に、「皇族の減少」という問題も長年くすぶり続けてきた。その対策として2012年、民主党政権が目指したのが「女性宮家の創設」だった。女性宮家とは、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保ち、当主として独自の「宮家」を作ることだ。現状のルールでは、愛子さまは結婚された時点で皇室を離れるが、女性宮家ができれば皇族として残ることになる。まさに、愛子さまの人生を分ける皇室制度変更である。

「上皇ご夫妻も、皇族の減少を心配され、女性宮家創設を待望されていたといいます。ところが、2012年末に政権交代が起き、再び安倍氏が首相に返り咲いた。第二次安倍政権のスタートです。すると、安倍氏やその支持グループは“女性宮家ができれば女系天皇への道が開かれる危険性がある”という理屈で、民主党が推し進めた女性宮家創設を否定し、お蔵入りになりました」(皇室ジャーナリスト)

 政治リーダーやその支持層の思想ひとつで、女性皇族の運命がコロコロと変えられることを、当時小学生だった愛子さまはどのように受け止めていらっしゃっただろう。さらに安倍政権下では、それまでとは違った形で「皇族の減少」の解決策が模索されることになる。「旧宮家男子の皇籍復帰」である。

「あくまで“天皇は男系男子がふさわしい”を信条とする安倍元総理は官邸内に皇室制度を再検討するチームを作った。彼らは、旧宮家などに意見をヒアリングするなどして、男系男子を皇籍に復帰させる案を練っていきました。その方針は、安倍元総理の影響下にある菅政権にも引き継がれていきました」(当時の官邸関係者)

 結果的に2021年12月、有識者会議がまとめた最終報告書では、「内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持」「皇統に属する男系の男子を養子縁組により皇族とする」という案が示された。それがまた愛子さまの将来を大きく揺るがすことになる。

「独立した宮家は作らないが、『皇女』などの立場で結婚後も皇室に残るなら、いずれ国民から“愛子さまのお子さまを天皇に”という声が上がることが想定されました。

 そこで一部の官邸関係者が模索したのが、“愛子さまと、皇籍復帰させる旧宮家男子が結婚すれば、その子は皇位継承権を持つ”という理屈です。実際、適齢期の旧宮家男子はどこにいるのか、どのような生活をしているのかなどのリサーチが行われました」(前出・当時の官邸関係者)

 そうした状況下の昨年7月8日、安倍氏は凶弾に倒れた。

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