『ティーンズロード』の思い出を語る

岩井志麻子さん

岩井:特に女の子たちの変化は顕著です。家出してきた不良少女が歌舞伎町のディスコで遊ぶってことがなくなったかわりに、トー横にたむろする「トー横キッズ」とか、大久保公園で立ちんぼする「交縁女子」がある意味で歌舞伎町の“顔”になりましたね。ゴスロリ風の服を着て、おそろいのリュックサックみたいなかばんを持って。何なんじゃろうなぁ、あの子たちは……。それこそレディースたちとは違いますよね。

比嘉:居場所を求めて集まっているという意味では、似ているところもあるかもしれないけど、彼女たちってたむろってるとき以外は単独行動だし上下関係もないでしょ?

岩井:確かにレディースは先輩後輩の関係も厳しいし、売春禁止とかチーム独自のルールもいろいろありますよね。

比嘉:それから、いちばん大きな違いは「地元愛」のあるなしだと思う。子供っぽいと言われればそうだけど、彼らの最終目標は地元の中で勢力を拡大して名前を上げることですから。地名を入れるのは特攻服の刺しゅうでも定番ですし、地元を背負っているという意識が強いんですよね。

岩井:なるほどなぁ……。それで言うと、岡山を舞台にした小説を書き続けている私も『ティーンズロード』的なヤンキーマインドがあるのかもしれない(笑い)。どこか「錦を飾るまでは岡山に帰れんのじゃ!」という気持ちもありますから。

16才でいったん「族入り」してみては

比嘉:それは完全にヤンキーマインド(笑い)。おっしゃる通り、岩井さんといえば岡山弁のホラーですね。

岩井:いままた、明治時代の岡山が舞台の小説を書いているんですが、昨今のコンプライアンスの問題で使えない表現が多くて。たとえば「痴呆」や「ボケ」もダメ。

比嘉:ええ! そりゃあ厳しいですね。

関連記事

トピックス

西城秀樹さんの長男・木本慎之介がデビュー
《西城秀樹さん七回忌》長男・木本慎之介が歌手デビューに向けて本格始動 朝倉未来の芸能事務所に所属、公式YouTubeもスタート
女性セブン
兵役のため活動休止中のBTS。メンバー全員が除隊となる2025年にグループ活動再開を目指している(写真/アフロ)
【韓国大手事務所HYBEの内紛】「BTSの父」と「NewJeansの母」が対立 ARMY激怒で騒動は泥沼に、両グループの活動に影響も
女性セブン
有村架純と川口春奈
有村架純、目黒蓮主演の次期月9のヒロインに内定 『silent』で目黒の恋人役を好演した川口春奈と「同世代のライバル」対決か
女性セブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
離婚のNHK林田理沙アナ(34) バッサリショートの“断髪”で見せた「再出発」への決意
NEWSポストセブン
フジ生田竜聖アナ(HPより)、元妻・秋元優里元アナ
《再婚のフジ生田竜聖アナ》前妻・秋元優里元アナとの「現在の関係」 竹林報道の同局社員とニアミスの緊迫
NEWSポストセブン
小泉氏は石破氏に決起を促した
《恐れられる“純ちゃん”の政局勘》小泉純一郎氏、山崎拓氏ら自民重鎮OBの会合に石破茂氏が呼ばれた本当の理由
週刊ポスト
大谷翔平(左/時事通信フォト)が伊藤園の「お〜いお茶」とグローバル契約を締結したと発表(右/伊藤園の公式サイトより)
《大谷翔平がスポンサー契約》「お〜いお茶」の段ボールが水原一平容疑者の自宅前にあった理由「水原は“大谷ブランド”を日常的に利用していた」
NEWSポストセブン
撮影現場で木村拓哉が声を上げた
木村拓哉、ドラマ撮影現場での緊迫事態 行ったり来たりしてスマホで撮影する若者集団に「どうかやめてほしい」と厳しく注意
女性セブン
5月場所
波乱の5月場所初日、向正面に「溜席の着物美人」の姿が! 本人が語った溜席の観戦マナー「正座で背筋を伸ばして見てもらいたい」
NEWSポストセブン
氷川きよしの白系私服姿
【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン