婚約会見に臨む、貴花田関(現・貴乃花光司氏)と宮沢りえさん1992年11月27日(時事通信フォト)

婚約会見に臨む、貴花田関(現・貴乃花光司氏)と宮沢りえ(時事通信フォト、1992年11月27日)

 2人の出会いは1989年秋、貴乃花は十両に昇進したばかりの17歳の時。貴乃花はそれからどんどん昇進し、世間は若貴ブームに沸いた。だがその陰で、貴乃花は相撲に専念するため彼女との別れを決意したという。それでも貴乃花は、彼女との思い出は心に支えになっていたと、2023年3月に公開された「Yahoo!JAPAN」のオリジナルインタビュー企画「RED Chair」の中で答えている。そしてそれを知った彼女が貴乃花に手紙を送り、2人は再会。夫と死別した初恋の人に、貴乃花は「遅くなったな、ようやく籍を入れられるな」と歯の浮くようなセリフを告げたという。これはもう出来すぎのラブストーリーだ。

 心理学者の高坂康雅・和光大学教授は、恋は相手との関係を親密にする一方、時間的制約とのみこまれる不安というネガティブな側面を持つと述べている。初恋の時の貴乃花もおそらくこの制約と不安にさいなまれたのだろう。また高坂教授は恋と愛の特徴の違いについて「相対性」と「絶対性」、「埋没性」と「飛躍性」で説明。相対性は相手を他の人と比べてしまうことであり、絶対性は相手の存在を丸ごと受容し認め、この人でなければと思うことだという。埋没性は相手のことばかりで何も手につかなくなる”恋に落ちる”状態だが、飛躍性で相手との関係を土台に自分を伸ばし、外へと向かっていくことになる。恋に落ちた若い頃は、相手のことが気になりながら、先が見えず、自分に本当に合う相手なのかもわからず、別れてしまった貴乃花。

 人になり経験を積んだ後に初恋の人と再会し、やはりこの人だったと再認識したのだろう。新しい伴侶を得た貴乃花に幸あれ。

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