芸能

【追悼】もんたよしのりさん。西城秀樹さんマネジャーが明かす「アニキと慕い合ったふたり」が『ギャランドゥ』を生み出した夜 

ジャケットと同じ赤い衣装で、ギャランドゥを熱唱する西城秀樹さん。

ジャケットと同じ赤い衣装で、ギャランドゥを熱唱する西城秀樹さん。

 もんたよしのりさんと西城秀樹さん、ちょっと異色の組み合わせにも思えるが、実はふたりはお互い「アニキ」と慕い合う仲だった。

 10月18日、大動脈解離のため72歳で亡くなったもんたよしのりさん。『ダンシング・オールナイト』のほかにも、西城秀樹さんが歌い昭和の名曲となった『ギャランドゥ』(1983年)を作詞・作曲したことでも知られる。

 5年前に亡くなった西城秀樹さんは、もんたさんより4歳年下だったが、1979年には『YOUNG MAN(Y.M.C.A.)』で一世風靡するなど歌謡曲界のトップスターだった。一方、もんたさんは「もんた&ブラザーズ」の『ダンシング・オールナイト』が1980年に大ヒットし、シンガーソングライターとして一躍、注目を浴びるようになっていた。

「ダンシング・オールナイト」は160万枚を超えるミリオンセラーとなった。写真/共同通信社

「ダンシング・オールナイト」は160万枚を超えるミリオンセラーとなった。写真/共同通信社

 ふたりはともに広島県生まれということもあり、親近感をもちながらもお互い気になる存在だったようで、アーティストとしてリスペクトし合っていた、と西城さんのマネジャーであった片方秀幸さんは話す。

「ハスキーボイスでロッド・スチュワートのように渋い大人のロックを歌えるという共通点もふたりにはありました。食事やお酒を飲みに行くこともありましたが、飲み友達というより、音楽で繋がっている時が楽しそうでした」(以下カッコ内、片方さん)

 西城さんの自宅には本格的な音楽スタジオが併設されていて、「遊びに来いよ」ともんたさんを誘っていたそう。当時、西城さんは事務所を独立したばかりで、アイドル時代からのトレードマークだった長髪をカットして、曲も心機一転、新しいものにチャレンジしたいと気合いが入っていた。そこで、もんたさんに曲を作ってほしい、と熱烈にオファーした。

西城秀樹さんといえば、アイドル時代から長髪がトレードマークだったが、この頃、髪をばっさりカット。大人の男のセクシーさが増した。

西城秀樹さんといえば、アイドル時代から長髪がトレードマークだったが、この頃、髪をばっさりカット。大人の男のセクシーさが増した。

 ある日、西城さんのスタジオで、鼻歌のような“でたらめ英語”を歌いながらギターを弾いていたもんたさん。ノリで自然に出てきた言葉が「ギャランドゥ~、ギャランドゥ」だった。

 コードとメロディーが固まってきたら、もんたさんの“でたらめ英語”を日本語に置き換えていく、というのが歌詞をつくる作業だったが、「ギャランドゥ」の部分だけは、どうしてもほかにしっくりくる言葉が見つからなかった。

「おまえに夢中、彼女~」とかいろいろ試してみたが、なんだか決まらない。そこで、もんたさんと西城さんの意見が一致し、「もうこのまま、“ギャランドゥ”でいこうぜ!」となったという。

9月下旬に音楽番組の生放送で、もんたさんも『ギャランドゥ』を熱唱したばかりだった。

9月下旬に音楽番組の生放送で、もんたさんも『ギャランドゥ』を熱唱したばかりだった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の公判が神戸地裁で開かれた(右・時事通信)
「弟の死体で引きつけて…」祖母・母・弟をクロスボウで撃ち殺した野津英滉被告(28)、母親の遺体をリビングに引きずった「残忍すぎる理由」【公判詳報】
NEWSポストセブン
焼酎とウイスキーはロックかストレートのみで飲むスタイル
《松本の不動産王として悠々自適》「銃弾5発を浴びて生還」テコンドー協会“最強のボス”金原昇氏が語る壮絶半生と知られざる教育者の素顔
沖縄県那覇市の「未成年バー」で
《震える手に泳ぐ視線…未成年衝撃画像》ゾンビタバコ、大麻、コカインが蔓延する「未成年バー」の実態とは 少年は「あれはヤバい。吸ったら終わり」と証言
NEWSポストセブン
米ルイジアナ州で12歳の少年がワニに襲われ死亡した事件が起きた(Facebook /ワニの写真はサンプルです)
《米・12歳少年がワニに襲われ死亡》発見時に「ワニが少年を隠そうとしていた」…背景には4児ママによる“悪辣な虐待”「生後3か月に暴行して脳に損傷」「新生児からコカイン反応」
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
バイプレーヤーとして存在感を増している俳優・黒田大輔さん
《⼥⼦レスラー役の⼥優さんを泣かせてしまった…》バイプレーヤー・黒田大輔に出演依頼が絶えない理由、明かした俳優人生で「一番悩んだ役」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン
“1日で100人と関係を持つ”動画で物議を醸したイギリス出身の女性インフルエンサー、リリー・フィリップス(インスタグラムより)
《“1日で100人と関係を持つ”で物議》イギリス・金髪ロングの美人インフルエンサー(24)を襲った危険なトラブル 父親は「育て方を間違えたんじゃ…」と後悔
NEWSポストセブン
自宅への家宅捜索が報じられた米倉(時事通信)
米倉涼子“ガサ入れ報道”の背景に「麻薬取締部の長く続く捜査」 社会部記者は「米倉さんはマトリからの調べに誠実に対応している」