「奥さんへの電話がなくなった」
2016年、関口夫婦は長年住み慣れた自宅からの引っ越しを余儀なくされた。
「ご夫婦は1985年に東京・世田谷に建てた推定5億円の一戸建てに住んでいましたが、喜寿を迎えた佐知子さんの具合が悪くなって階段の上り下りが難しくなった。それで自宅を手放し、都内にあるタワーマンションの最上階に居を移しました」(前出・芸能関係者)
長年住み慣れた家を離れたときの心境を、関口は2021年2月に出演した『徹子の部屋』(テレビ朝日系)でこう明かした。
「家を捨てる。これも断腸の思いだったなぁ。もう三十何年住んでいた家を、女房が体調壊しちゃったんでね。もう維持できないって言うんでマンションになりました」
だが引っ越し後も佐知子さんの体調は回復せず、夫婦はまたも決断を迫られた。
「老後のために購入したタワーマンションをわずか数か月で売却し、2017年1月には医療施設が併設され、看護師が24時間常駐するシニア向け分譲マンションに引っ越しました。
どうもその少し前から、佐知子さんは、話が前後したり、同じことを繰り返し尋ねたりすることが増えていたそうです。年齢とともに認知機能や判断力は衰えていくものですが……関口さんは感情の起伏も激しくなった奥さんと、ひとりで向き合うことに限界を感じたのかもしれません。仕事がないときには極力一緒にいて身の回りの世話をしていましたが、自分の不在時にも心配がないようにという考えもあったようです」(関口家の関係者)
人生の終盤を迎えた関口夫婦は運転免許証を返納するなど、残された時間を穏やかに過ごせるよう終活を進めてきた。だが無情にも、佐知子さんの体調にはますます不安を募らせているという。
「シニア向けのマンションに引っ越した直後、関口さんはよく仕事場から佐知子さんに電話をかけていましたが、最近ではその様子が見られなくなりました。奥さんの体調が芳しくなく、会話もままならない様子だと聞いています。
関口さんはそんな佐知子さんに寄り添う一方で、妻の姿を自分に重ね、人生の終い方を強く意識するようになったそうです。まだ元気なのに番組を降板するのはたんなる世代交代ではなく、残された人生に向けた関口さんの決意表明でもあるようです」(前出・関口家の関係者)