やけどの事故も上級生の故意ではないかと疑っていた
さらに宙組の公演と新人公演を並行して準備していた9月2日には、深夜に叱責を受けていた形跡も明らかになった。22時過ぎに《「たぶん」「怒られるかなと思う」》と同僚にLINEを送っていた有愛さんが、母親に《「今から支度する」「怒られてた」「まだかえれんわ」「上の人おるから かえれん」》などとメッセージを送ったのは同日の24時近く。
「下級生の指導役という責任ある立場を務めていた有愛さんは、上級生たちから“下級生の失敗はすべてあんたのもんや”といった怒声や“嘘つきやろう!”などの罵声を日常的に浴びていたといわれています。
母親に送ったLINEの中には『ごめんな、やめたいやめたいいって。もう決めたから言いに行くわ。今まで支えてくれてありがとう』、『きのうでもう結構きつくて、今回まあまあ出番もらえてるし、芸事に毎日必死でおわれると思う。やめたら、すっきりすると思う』といった弱音や進路の悩みを送っているものもある。有愛さんは10月の新人公演を乗り切った後は、劇団員としての自身のキャリアにひと区切りをつけようとしていたようなんです」(前出・全国紙社会部記者)
前述の7日の会見に際し、有愛さんの遺族は次のように訴えた。
《娘と会えなくなってから2か月が経ちました。いまでも娘からのLINEを、電話を、そして、帰ってくる足音を待ち続けています。その間にさまざまなことがありましたが、劇団が一向にパワハラを認めない姿勢に憤りを感じています。何日も何時間も感情に任せて叱責され『すみませんでした』と言うことしか許されず、泣きながら謝り続けている娘の姿を想像すると憤懣やるかたない思いです》
12月末にも予定される劇団側と遺族側の次回協議。劇団が遺族の訴えに向き合い、組織風土の改善に真摯に取り組む日はくるのか。
※女性セブン2024年1月4・11日号
