大学を卒業される(1月、東京・千代田区。時事通信フォト)
励まし励まされる関係を続けられて
平成皇室は即位後から被災地や戦争の犠牲になった土地を積極的に訪問し、「祈りの旅」を続けられた。当時の天皇皇后だった上皇ご夫妻が体育館の床にひざまずいて話を聞かれたことは、昭和以前では考えられない風景だった。
「いつしか同じ目線で被災者や犠牲者の話を聞くスタイルが『平成流』として確立されました。上皇ご夫妻に励まされた被災者や犠牲者はあまたいるでしょう」(前出・宮内庁関係者)
天皇ご一家の「令和流」はどうか。特徴は「自然体」だと皇室ジャーナリストは語る。
「どのようなときも『皇后らしさ』を崩されない美智子さまに対して、雅子さまは、つらい話を聞かれれば涙ぐまれ、楽しい話を聞けば声を上げて笑われるなど、感情をストレートに表現される方ですから、親しみやすく感じられるのでしょう。
また、雅子さまが皇室に入られたのち、苦悩されてきたことは周知の事実です。皇室という特異な環境でひとり苦しまれてきた雅子さまだからこそ、被災者の方とも『励まし、励まされる関係』を築くことができるのではないでしょうか」
愛子さまもまた、両陛下と同じく、自然体で飾らないユーモアのセンスにあふれたお方である。
「愛子さまは、常に国民の苦楽に寄り添われる両陛下のなさりようを間近で見てこられました。両陛下とともに被災地訪問に行かれることで、天皇家の在り方は、愛子さまに受け継がれていくのでしょう。
愛子さまにとって初めての被災地訪問は、国民の注目を集めるでしょうから、改めて被災地にスポットライトが当たることにもなります。被災地への関心を継続させるという意味でも、天皇ご一家の被災地訪問は意義があるのです」(前出・宮内庁関係者)
まずは一日も早い、被害の全容の把握が求められている。
※女性セブン2024年2月1日号