女性がしてほしい仕草だらけ
4位は月9の『君が心をくれたから』。世帯視聴率は1話7.2%、2話5.8%(関東地区・以下同)とふるわず、前々作の『真夏のシンデレラ』、前作の『ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ』と続いた月9の低視聴率イメージを打破することができなかったが、今回のランキングではまずまずの成績を残した。
ドラマは永野芽郁(24才)演じるヒロインが初恋の男性を死から救うため、死神と取引するラブファンタジーだ。
『君が心をくれたから』主演の永野芽郁
「設定の奇抜さゆえ、賛否あるでしょうけど私は好き」と語るのは吉田さんだ。
「ヒロインは初恋の相手を救うために自分の『五感』を1つずつ失います。ラブストーリーの中に自己犠牲を入れるのはなかなか斬新。話が進めばヒロインの補助や介護が必要となるはずで、ただの恋愛メロドラマにはない残酷な展開に期待が高まります」
3位に入ったのは、『婚活1000本ノック』。主演はお笑いトリオ「3時のヒロイン」の福田麻貴(35才)。売れない小説家が婚活に悪戦苦闘するラブコメディーで、初回放送2日後にTVerの見逃し配信が110万再生に達した。
「毒舌でルッキズムの権化であるヒロインが婚活で多くの男性に出会い、“この人いいかも”と一瞬恋をする表情がすごくいい。福田さんは女心の見せ加減が上手で、私はかなり評価しています」(吉田さん)
『婚活1000本ノック』主演の福田麻貴
初回の世帯視聴率は3.6%、2回目は2.8%とかなりの“低空飛行”だが、テレビ局の「期待値」は高いという。
「次クールの同枠は山下智久さん(38才)主演予定の『ブルーモーメント』です。フジテレビ的に期待の大きな枠なので、ドラマ初主演の福田さんへの期待の高さがうかがえます。視聴率は低くとも見逃し配信が順調に伸びているので、まだまだ“逆転”の可能性を秘めていますよ」(テレビ局関係者)
『Eye Love You』主演の二階堂ふみ
「メシオシ(飯押し)ですか〜?」──少しぎこちない声が響き渡るのは、堂々の2位に入った『Eye Love You』の撮影現場である。
「飯押し」とは、撮影中に予定されていた食事休憩の時間を過ぎても撮影を続行することを意味する、いわゆる業界用語。発するのは、さぞやベテラン俳優かと思いきや……。
「日本のドラマ初挑戦となる韓国人俳優のチェ・ジョンヒョプさん(30才)です。撮影開始時は日本語をまったく話せませんでしたが、徐々に覚えた単語を使うように。カットがかかるたびに『チェックしまーす!』と日本語で声を出す姿がかわいすぎて、スタッフは癒されまくりです(笑い)」(ドラマ関係者)
チェ・ジョンヒョプ(共同通信社)
目が合うと相手の心の声が聞こえるヒロイン(二階堂ふみ・29才)とジョンヒョプ演じる韓国人留学生の恋愛模様を描くファンタジックなラブストーリー。
「とにかくジョンヒョプさんのかわいさ見たさに視聴する女性ファンが多い。ヒロインに『待て』のポーズをされるとガックリと肩を落として下唇を出した表情でさみしさをアピールしたり、ヒロインの歯ブラシに歯磨き粉をつけてあげたりと、女性が“してほしい仕草”だらけでたまりません。
自分の意見を主張できない日本人女性と、自分の思いをストレートに伝える韓国人男性の対比もよく描けています」(前出・テレビ局関係者)