スポーツ

《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも

大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)

大谷翔平にアメリカ国内では責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)

 ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手(29才)の専属通訳を務める水原一平氏(39才)の違法賭博問題は、大谷の会見でも収束しそうにない。

 違法賭博の負債のため450万ドル(約6億8000万円)を、大谷の口座から送金した巨額窃盗の疑いで水谷氏が球団から解雇されたのは3月21日(日本時間・以下同)。

 当初、水原氏はアメリカのスポーツメディアESPNの取材に、「翔平は、私を助けると言ってくれた」と証言。その後、2人で大谷選手の銀行口座から8?9回の電信送金を行い、それぞれ50万ドル(約7500万円)ずつ送金したと説明した。

 しかし解雇された21日、2度目となるESPNの取材に水原氏は、それまでの証言を全面的に撤回。不審がる記者から「私たちにウソをついたのか」と問いただされると、悪びれる様子もなく「そうだ」と認めたという。

 約7億円という巨額の送金から、その背景をめぐって、特にアメリカ国内ではさまざまな臆測が飛び交い、「大谷が通訳に賭けの指示を出していた」との“大谷主犯説”や、「水原は大谷の罪をかぶった」との“水原スケープゴート説”まで、まことしやかに囁かれた。

 そんな中、26日、大谷が会見を開いた。約12分の会見の中で「ウソ」という言葉を6回も繰り返し、大谷選手自身が違法賭博に関与したことや違法ブックメーカーに送金した事実はないと強く否定した。

 水原氏の裏切り行為に対し日本では大谷に同情し「大谷被害者論」が根強いが、現地メディアやコメンテーターは、大谷の責任を追及したり、残された疑問への再説明を求める厳しい論調も多い。

「会見では、水原氏がどうやって大谷選手の口座にアクセスし不正に送金することができたのかという点は説明されませんでした。この点を不服とし、中には『大谷が自分の銀行口座から総額400万ドル以上の送金があったことを知らなかったという説明は受け入れがたい』と論じている記事もあります。アメリカでは、“それでも大谷が悪い”と捉えたがる風潮が強い」(在米ジャーナリスト)

 現在の状況について別の在米ジャーナリストは、アメリカ国内における大谷への特殊な“潜在意識”の存在を指摘する。

「もちろん水原氏が手を染めた違法賭博は擁護のしようもありませんが、FBIの捜査については“底意地の悪さ”を感じます。

 経緯を振り返れば、当局は1月には大谷選手の口座からの送金を確認していたにもかかわらず、当事者への捜査の前に、わざわざアメリカのスポーツメディアに情報を流した。結果として、大谷選手にとって最もダメージが大きくなる、シーズン開幕に合わせたタイミングで疑惑が明るみに出ることになりました。

関連キーワード

関連記事

トピックス

中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン
渡邊渚アナのエッセイ連載『ひたむきに咲く』
「世界から『日本は男性の性欲に甘い国』と言われている」 渡邊渚さんが「日本で多発する性的搾取」について思うこと
NEWSポストセブン
 チャリティー上映会に天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが出席された(2025年11月27日、撮影/JMPA)
《板垣李光人と同級生トークも》愛子さま、アニメ映画『ペリリュー』上映会に グレーのセットアップでメンズライクコーデで魅せた
NEWSポストセブン
リ・グァンホ容疑者
《拷問動画で主犯格逮捕》“闇バイト”をした韓国の大学生が拷問でショック死「電気ショックや殴打」「全身がアザだらけで真っ黒に」…リ・グァンホ容疑者の“壮絶犯罪手口”
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
《顔を伏せて恥ずかしそうに…》“コーチの股間タッチ”報道で謝罪の都玲華(21)、「サバい〜」SNSに投稿していた親密ショット…「両親を悲しませることはできない」原点に立ち返る“親子二人三脚の日々”
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
「山健組組長がヒットマンに」「ケーキ片手に発砲」「ラーメン店店主銃撃」公判がまったく進まない“重大事件の現在”《山口組分裂抗争終結後に残された謎》
NEWSポストセブン
ガーリーなファッションに注目が集まっている秋篠宮妃の紀子さま(時事通信フォト)
《ただの女性アナファッションではない》紀子さま「アラ還でもハート柄」の“技あり”ガーリースーツの着こなし、若き日は“ナマズの婚約指輪”のオーダーしたオシャレ上級者
NEWSポストセブン
財務省の「隠された不祥事リスト」を入手(時事通信フォト)
《スクープ公開》財務省「隠された不祥事リスト」入手 過去1年の間にも警察から遺失物を詐取しようとした大阪税関職員、神戸税関の職員はアワビを“密漁”、500万円貸付け受け「利益供与」で処分
週刊ポスト
世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《12月1日がお誕生日》愛子さま、愛に包まれた24年 お宮参り、運動会、木登り、演奏会、運動会…これまでの歩み 
女性セブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン