国内

小池百合子氏vs蓮舫氏「似た者同士の東京都知事選」 元都知事、元副知事、元側近ら“蹴落とされた男たち”が語る2人の「怖さ」と「権力欲」

並々ならぬ上昇志向でのし上がってきた2人の女傑(写真/共同通信社、時事通信フォト)

並々ならぬ上昇志向でのし上がってきた2人の女傑(写真/共同通信社、時事通信フォト)

 7月7日投開票の東京都知事選は、「女帝」こと小池百合子・現都知事(71)と「仕分けの女王」と呼ばれた蓮舫・参院議員(56)の事実上の一騎打ちとなっている。2人に共通するのは、並々ならぬ上昇志向でここまでのし上がってきた点。“蹴落とされた者たち”が、2人の「怖さ」と「弱み」を語った。

仕返しを無慈悲でできる特異な能力

石原慎太郎・都知事のもとで副知事を務めた浜渦武生氏

石原慎太郎・都知事のもとで副知事を務めた浜渦武生氏

 小池氏を古くから知る人物は、「いつ表明するのか」と周囲を焦らし「東京大改革3.0」とぶち上げた出場宣言のやり方を「いかにも彼女らしい」とこう評した。

「小池は自分が出馬表明しないでいれば、メディアが蓮舫を叩くだろうと、ジーッと待っていた。先にやったら叩かれるから、自分が有利になった時にやる。蓮舫は蓮舫で、今後の東京をどうするという公約を小池が出してから、『私はこうです』と違った政策を出すつもりでしょう」

 そう語るのは石原慎太郎・都知事のもとで副知事を務めた浜渦武生氏だ。

 浜渦氏は小池氏の父・勇二郎氏が衆院選に出馬(落選)した際に選挙を手伝った縁で、小池家と古くから親交があった。以前は「百合ちゃん」と呼んでいたが、今では「小池」だ。

 元側近が学歴詐称問題を告発するなど、周囲から人が次々に離れていく体質をこう指摘する。

「小池の手法は利用できる者は利用する、騙された奴が悪い。常に過去を否定し、今がどうあるか、どうすべきかだけを考える人。それを親父さんから徹底的に教え込まれた。親父さんと同じだと思ったのは最初の16年の都知事選の時、彼女は街頭演説で対立候補の鳥越俊太郎氏(がんサバイバー)を『病み上がりの人』と言ったのに、『言っていない』とシラを切り通した。あれはすごかった。親父さんも中曽根康弘さんや石原慎太郎さんを利用し、『嘘も百回言えば本当になる』と言っていた」

 浜渦氏自身、小池氏に蹴落とされた一人だ。

 小池氏は都知事に就任すると、石原都政の「築地市場移設問題」を批判し、浜渦氏は都議会の百条委員会で厳しい追及を受けた。

「前任者の活動を否定するのが新しい人の在り方ではありますが、小池家の教えは、過去の全否定です。まず石原さんがターゲットにされ、次に私が標的に選ばれた。実は、小池が都知事選に出る前、私に電話があったんです。選挙を手伝ってほしいというお願いだったようですが、私は電話に出なかった。その意趣返しもあったのかもしれない。都民ファーストの当時のメンバーは、『百条委員会で浜渦をやっつけろ』と指示を受けたと言っていました。そういう仕返しを無慈悲でできるところも彼女の特異な能力の一つでしょう」

 そして今回の選挙戦をこう見る。

「自民党は立憲や共産と組むわけにはいかないから選択肢は小池しかないですが、彼女自身は国政に転じたいと思えば東京でなくとも、神奈川でも千葉でも当選できる。自民党と全面的に手を組むのか組まないのか──それが彼女の運命の分かれ道となるでしょう」

関連記事

トピックス

盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
モサドの次なる標的とは(右はモサド長官のダビデ・バルネア氏、左はネタニヤフ首相/共同通信社)
イスラエルの対イラン「ライジング・ライオン作戦」を成功させた“世界最強諜報機関”モサドのベールに包まれた業務 イラン防諜部隊のトップ以下20人を二重スパイにした実績も
週刊ポスト
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《渡部建の多目的トイレ不倫から5年》佐々木希が乗り越えた“サレ妻と不倫夫の夫婦ゲンカ”、第2子出産を迎えた「妻としての覚悟」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
事件の“断末魔”、殴打された痕跡、部屋中に血痕…“自慢の恋人”東川千愛礼さん(19)を襲った安藤陸人容疑者の「強烈な殺意」【豊田市19歳刺殺事件】
NEWSポストセブン