国内

【2位躍進/石丸伸二フィーバーの真実】都知事選を支えた“伝説の選挙参謀”は「一番楽しかった」バックに組織なくても“小池陣営より先にポスター貼り”

石丸旋風の陰には「伝説の選挙参謀」が(時事通信フォト)

石丸旋風の陰には「伝説の選挙参謀」が(時事通信フォト)

 今回の東京都知事選で“旋風”を巻き起こしたのが、石丸伸二・前安芸高田市長だった。「女帝」の異名をとる現職の小池百合子・都知事と、「仕分けの女王」と呼ばれた蓮舫・元民進党代表の大物同士の一騎打ちと見られたなかで、広島の小さな自治体の市長からの転身でバックに政党の組織を持たない石丸氏は、都民からの知名度も低く、当初は「泡沫候補」の1人と見られていた。

 ところが選挙戦が始まると、石丸氏が街頭演説に立つと人だかりができ、無党派層、特に10代から30代の有権者の多くを取り込んで小池氏と蓮舫氏を激しく追い上げた。結果は蓮舫氏を抜いて2位に浮上する大躍進で、今回の有権者の動向が国政にも大きな影響を与えることは確実だ。実は、そんな石丸氏の選挙戦の陰には仕掛け人がいた。「伝説の選挙参謀」と呼ばれる選挙プランナーの藤川晋之助氏だ。

 政権交代が達成された2009年の総選挙では、民主党の新人候補の選挙参謀となって福田康夫・元首相(群馬4区)を追い詰めた藤川氏。2012年総選挙では河村たかし・名古屋市長が率いた減税日本の選対事務局長を務めたほか、2019年参院選は東京維新の会の事務局長を務めて、東京で音喜多駿氏(選挙区)、柳ヶ瀬裕文氏(比例代表)をダブル当選させた。

 藤川氏自身、元大阪市議で、衆院選や市長選で落選経験があり、身をもって選挙の厳しさを学んできた人物だ。これまでに参謀を引き受けた144回の選挙では、9割ほどの候補者を勝利に導いた。その藤川氏が都知事選での「石丸旋風」の舞台裏を語ってくれた。

「経験した144回の選挙のなかで、一番楽しかった。ネット選挙が解禁されて10年、この都知事選ほど選挙ツールとしてのネットの威力を見せつけられたことはありませんでした。石丸には組織がありませんから、ボランティアを募って選挙運動するしかない。それで事前の説明会をやったんですが、300人も集まれば御の字だと500人定員の部屋を借りたら、1000人も集まった。選挙に入ってもボランティアはどんどん増えていった。

 石丸は小池さんや蓮舫さんのように話がうまくないのですが、従来の政治家っぽくないところが有権者との距離を縮めているようです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

荒川静香さん以来、約20年ぶりの金メダルを目指す坂本花織選手(写真/AFLO)
《2026年大予測》ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート 坂本花織選手、“りくりゅう”ペアなど日本の「メダル連発」に期待 浅田真央の動向にも注目
女性セブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
舞台『シッダールタ』での草なぎ。東京・世田谷パブリックシアター(~2025年12月27日)、兵庫県立芸術文化センター(2026年1月10日~1月18日)にて上演(撮影・細野晋司)
《草なぎ剛のタフさとストイックさ》新幹線の車掌に始まり、悟りの境地にたどり着く舞台では立見席も
NEWSポストセブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
「異物混入」問題のその後は…(時事通信フォト)
《ネズミ混入騒動》「すき家」の現役クルーが打ち明ける新たな“防止策”…冷蔵庫内にも監視カメラを設置に「なんだか疑われているような」
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン