『太陽にほえろ!』のスタート時、石原裕次郎は37歳だった

 60代にとって馴染みが深いエンタメと言えば、昭和40年代のテレビ番組です。出演者で「意外に若い!」と激しく感じたのは、ドラマ『太陽にほえろ!』(日本テレビ)でボスを演じた石原裕次郎でしょうか。1972(昭和47)年7月にスタートしたとき、石原裕次郎は37歳でした。30代にしてあの貫禄。さすが昭和を代表する大スターです。

カッコいい昭和の男たち(1975年『大都会』での石原裕次郎と渡哲也。写真/共同通信社)

カッコいい昭和の男たち(1975年『大都会』での石原裕次郎と渡哲也。写真/共同通信社)

 ナショナル劇場版の『水戸黄門』(TBS)がスタートしたのは、1969(昭和44)年8月。シリーズ初代の水戸黄門を演じた東野栄治郎は、当時61歳でした。ちなみに、現在の私(石原)と同じ年齢です。あご髭を生やして、あの「カッカッカ」という笑い方をマスターすれば、少しは貫禄が付くかもしれません。

 そろそろ正解を発表します。A~Cのうち、当時20代だったのはAの桂歌丸とBの美空ひばりです。意地が悪い答えですみません。正解したという方、おめでとうございます。

 桂歌丸は、1966(昭和41)年5月に『笑点』が始まったときは、まだ29歳でした。当時の写真を見ると、平成の頃ほどではないにせよ、すでに頭髪は寂しめです。昭和40年代半ばには、1歳年下の三遊亭小圓遊と「ハゲvsキザ」のバトルで楽しませてくれましたが、その頃は二人とも30代半ばだったわけですね。

『真赤な太陽』が発売されたのは、1967(昭和42)年5月25日。真赤なワンピースでこの歌をうたった美空ひばりは、発売4日後に30歳の誕生日を迎えます。発売日はまだ29歳でした。長いキャリアを積んだベテラン歌手の風格をにじませながら歌っていた印象があるのは、デビューが早くて幼少の頃から活躍していたとあとで知ったからですね。

『寺内貫太郎一家』のスタートは1974(昭和49)年1月。主人公である貫太郎の母親(設定は70歳)を演じ、しばしば「ジュリィ~」と叫びながら身もだえしていた樹木希林(悠木千帆)は、31歳になったばかりでした。さすがに設定の年齢よりも若いことは誰もがわかっていましたが、31歳にしてあの役を見事に作り上げたのはさすがです。

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