公道を走っていて警察の取り締まりを受けるペダル付き原動機付き自転車。ナンバープレートがなかった(時事通信フォト)

公道を走っていて警察の取り締まりを受けるペダル付き原動機付き自転車。ナンバープレートがなかった(時事通信フォト)

見た目では違法改造は全くわからない

 前出の自転車店のスタッフによれば、都内の自転車店の中には、販売時に「スピードアップ」等の名目で、客に違法な改造をすすめている店があるという。具体的には、電動自転車に使われているギア比、ペダルを1回転させたときの後輪の回転数を変えて、道路交通法で定められたアシスト(補助)比率に適合しない自転車にすることだ。普通の電動自転車は、ペダルをこいでスピードが上がるとモーターが止まるが、違法改造車はペダルもモーターも止まらないままになる。その結果、とても自転車とは思えないスピードで走る。これはれっきとした違法行為だ。

「電動自転車のアシスト力は、人の力の2倍までと法律で定められていて、時速24キロを超えるとアシスト力はゼロになる。でも改造をすれば、24キロを超えてもアシスト力が続き、原付バイク並みの速度で走れます。見た目では違法改造は全くわかりませんし、警察に止められてもその場で調べられるわけもない。SNS上にも”早くなった”と書き込むユーザーがいますが、違法行為という認識が薄いのです」(自転車店スタッフ)

 筆者は当該の自転車店を訪ねたが「取材拒否」と言われ追い返された後、商売の邪魔をするなら「訴訟する」とまでメッセージが届いたが、違法行為に関する回答は得られなかった。

 電動キックボードや電動自転車、そしてモペット。いずれも、新しい時代のニーズに沿った新しい乗り物、という触れ込みであったはずだが、一部の不届き者、ならず者のせいで規制が進み、一般市民が「気軽に利用できる」機会は徐々に失われることになるのかもしれない。

関連記事

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン