芸能

《異例の10時間超え》怒号が飛び交ったフジテレビ“やり直し会見”をどう評価するか 作家・甘糟りり子さん「役員に一定数の女性を入れたほうがいい」「望月記者のような切り込む人も必要」

怒号が飛び交ったフジテレビ“やり直し会見”

怒号が飛び交ったフジテレビ“やり直し会見”

 中居正広と女性のトラブルを巡り、フジテレビの港浩一社長らが1月27日に“やり直し会見”を行った。191媒体437人の報道陣が集結。会見中、一部の報道陣から怒号が飛び交うなど、波乱の会見となった。作家の甘糟りり子さんはどう見たのか。

 * * *
  十時間以上にも及んだフジテレビの記者会見。長時間の記者会見としてはギネス第2位だそう。中継を見ているこちらも、途中から、お手洗いと食事はどうするのか気になって仕方がなかった。それはさておき、フジテレビは役員に一定数の女性を入れた方がいいのではないだろうか。ずらりと並んだスーツ姿の中年&老年男性、司会者も中年男性という様子を見て、そう思った。

 特に今回のように女性が被害者である場合、男性の視点だけでいいわけがない。無理がある。挙手をして司会者が質問者を決めるスタイルだったが、やっと女性に質問する順番が回ってきたのは開始から約一時間半後。ことの発端は中居氏の「女性トラブル」である。見え方を考えたら早い段階で女性からの質問を受けた方が得策だと普通は考えるはずだが、おじさんたちだけで物事を回す癖がついているとそういう考えにも辿りつかないのだと思う。まあフジテレビに限ったことではないけれども。

「被害者のプライバシー、体調優先」は言い訳にしか聞こえない

「紙芝居会見」((c)文春)の反省からだろうが、フリーの記者もネット媒体も入れ、時間制限をしなかったのは良かったが、結局のところうやむやだったことの多くはうやむやのまま終わった会見という印象を持った。

 SNSでは主にフリージャーナリストたちの質問という形を借りた主張語りへの批判も少なくない。主張語りに走ったのは女性だけではないが、女性記者に対しては「甲高い声」で「ヒステリック」に「わめく」という紋切り型の表現が多用されている。女性男性を問わず、あまりにも長く、要領を得ない主張語りには私もうんざりした。しかし、ああした会見では、東京新聞の望月記者のような相手の探られたくない腹を探るためにぐいぐい切り込んでいく人も必要ではないだろうか。記者会見はグループインタビューじゃないんだからね。

 記者たちの強い口調や主張語り批判に流されて、結局、何のための会見だったのかが曖昧になってしまっている。「被害者のプライバシー、体調優先」はもちろんではあるが、フジテレビはそれを言い訳にしているようにしか聞こえない場面が多々あった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン