参院選の候補予定者と東京・千代田区の秋葉原駅前で街頭演説する玉木代表。同時点で山尾氏を公認することが伝えられていたため、”不倫まみれの国政政党”といった批判的なプラカードを持つ抗議者もいた。(2025年5月撮影:小川裕夫)
ここで4名それぞれの評価をしないが、支持者からも不評の4名を公認した理由は党勢拡大を急ぎ過ぎたという一点に尽きる。
国民民主党は2024年10月の衆議院議員選挙で議席を7から28に4倍増させた。選挙後も人気と勢いは衰えることがなく、ゆえに参議院議員選挙でも議席を大幅に増やすことが想定されていた。当然、玉木代表や榛葉幹事長も議席数を大幅に増やせると踏んでいたはずで、それは候補者の擁立にも表れている。
勢いに乗っているので、参議院選挙で同党から出たいと希望する人は少なくないだろう。わざわざ”4人衆”を擁立する必要はないようにも感じるが、大量の新人議員を擁立すると困ったことも起きてしまう。私たち有権者側から見ても、選挙にはかなり特殊なルールがたくさんある。
例えば、ポスターを貼る・チラシを配布するといった一見すると誰でもできるような作業でも公職選挙法で縛りが設けられている。それらに抵触した選挙活動は当選後に致命傷となりかねない。
また、街頭演説をするにもタイムスケジュールを厳密に管理し、場所ごとに応援弁士を頼むというミッションがある。人通りが多い駅前などは各陣営が狙っているので、場所取りにもコツが必要になる。
そのほかにも選挙カーに乗って応援演説をしてくれる弁士の登壇には順番があり、それを間違えると機嫌を損ねてしまう弁士もいる。弁士の中には地元の顔役も多いので、そういった細かいことに配慮できるのは何よりも経験者なのだ。
前出の”4人衆”は、いずれも国会議員の経験者で何回も選挙を経験している。それはスタッフも同様で、きたる参院選で党が4人の世話を焼く必要はない。その空いたリソースを新人候補に注ぎ込めば当選確率を高めることができ、それは国民民主党の議席を増やすことにもつながる――そうした思惑と戦略が党にあったが、4名の評判、特に山尾氏は想像以上のブレーキになってしまった。
公認取り消し騒動の責任は?
公認の取り消しをスピード対応したのは、2025年6月15日から始まる東京都議会議員選挙を意識したものと思われる。
しかし、いったん公認した候補者を取り下げることは多くのハレーションを生む。SNSで支持率を急落させたとはいえ、それが山尾氏だけに由来しているとも断言できない。
