和久井被告のSNSには、愛車との別れを惜しむ投稿が散見される
片っ端から消費者金融を巡って…
Aさんが経営するキャバクラ店には、週に1度ほど行った。1600万円の前金を除いても、1日あたり15万円ほどを使っていたという。貯金はなく、家の物を売ったり、クレジットカードのショッピング枠を使っていた。
Aさんの誕生日イベントのために、片っ端から消費者金融を巡って1社から借り入れできたが、それ以外は債務が多く借り入れができなかった。そのころで、債務額は800万円前後になっていた。
弁護人「負債がある自分と結婚しないのではないかとは思わなかったのですか」
被告人「思わなかったです」
弁護人「それはどうして」
被告人「借入していることは知っているし、Aさんの夢のために借りているので結婚しないとは思わなかったです」
弁護人「一般的に考え、パートナーに経済力を求めるとは思わなかったのですか」
被告人「Aさんは金より時間を使ってくれる人の方がいいと言っていたので」
前出のとおり、“VIP待遇”をめぐりトラブルを起こした2022年3月を境に、Aさんから連絡は来なくなった。
その後、Aさんが行ったLIVE配信にて、「迷惑客に精神的に傷つけられたから、迷惑料を搾り取る」と言っているのを見て自分のことと悟り、騙されていたのだと思った。
その後、警察に対して結婚詐欺であるとして被害届を出そうと試みる。しかし配信で実名を挙げていないことなどから、証拠には弱いと言われる。弁護士への相談を勧められたが、着手金を払える資力も残っておらず諦めた。
気を紛らわすはずであったバイク・車の趣味も売却してしまい、新たに趣味を始める金もない。日々借金の支払いに追われる中、返済の度に「これはAに騙された金だ」と思い返す。収入のほぼ全てを返済に充てる日々を送った。