2023年10月から始まった深夜バラエティ『夫が寝たあとに』(テレビ朝日)は大人気番組に成長
「夫婦で共働き」というスタイルが浸透してきた昨今、問われているのは家事と育児の分担。スムーズかつ効率的に、そして平和に夫婦で分担できるか──日々、夫婦間バトルが繰り広げられている家庭も少なくないだろう。
2017年に一般男性と結婚し、3児の母として仕事と子育てを両立する芸人の横澤夏子(34)もその1人だった。だが、夫と強固なチームワークを築き上げ、現在では夫は「最強のチームメイト」と胸を張る。価値観が異なる夫にイライラすることもあったという横澤だが、どのような工夫で乗り越えることができたのか。
横澤の著書『ドタバタ子育て大作戦 三姉妹のれんらくちょう』(オレンジページ)から、家事育児分担の方法をお届けする。(同書より一部抜粋して再構成)【全3回の第3回。第1回を読む】
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「ナイトチャレンジ」でワンオペを乗り切る!
次女が生まれてから、長女をお迎えに行って寝かしつけまでの工程がありすぎて、パンク寸前になったことがありました。自分を鼓舞するために、すべての工程にポイントをつけて、頭の中に実況アナウンサーを住まわせてみたんです。「おっとここで華麗にお風呂のスイッチオン、100ポイント!」「夏子、いい足取りで歯磨きに向かっています!」、寝かしつけまでたどり着けたら「大優勝! 稼いだ点数×1万円が賞金として贈られます!」なんて、もらえるわけないんですけど。でも自分がどれだけ大変なのか可視化することができたんです。
そのやることリストを夫に送ったら、申し訳ないという気持ちになったのか、私の好きなお店のシュークリームを買ってきてくれたんです。でも、それすら「そんなの買う間に早く帰ってきてほしかった」と喜べなくて。そのときに、あ、私いっぱいいっぱいなんだな、とやっと自覚しました。と、同時に、「私ってよくやってるわ」と加点方式で自分の育児を見ることができたんです。「歯磨きしたら10ポイント!」と、できなかったことよりもできたことに目が向けられるようになりました。
シュークリーム事件以来、夫は早く帰宅することに全力を尽くしてくれるようになりました。あるとき、また脳内で「ナイトチャレンジ」を開催していたら、夫が早く帰ってきたので、「おかえりー」より先に「ラッキー!」と叫んでしまいました。二馬力だ! ここからダブルポイントで稼げるぞ!って。夫とのチームワークがさらに大事に思えます。
夫との関係性が変わった一通のLINE
今、夫は1人生まれるごとにバージョンアップを繰り返し、最強のチームメイトとなっています。それを実感した出来事がありました。
それは、まだ長女が赤ちゃんだった頃。長女がお腹を下してしまい、いつもは私が病院に連れていくところを、その日は仕事で行けず、初めて夫に連れていってもらったんです。
私は長女のうんちを写メして、「先生にこれを見せて相談してね」とLINEで夫に送信。その瞬間、カップル時代、まさか彼氏にうんちの写真を送る日が来るなんて思わなかった、と妙に感激したんです。しかも夫からは「ありがとう」という返信がありました。うんちの写真にありがとうと言える仲なんて私たちはもう戦友だ!と嬉しくなりました。「好きな男にうんちの写真送れるようになったら、それは本物だ!」と恋愛時代の私に伝えてあげたいですが、伝わるには時間がかかりそうです。