松田氏もコロナ対策で当時自民党政調会長だった高市氏と面会するなどパイプを持ち、自民党総裁選の際には、YouTube番組で参政党代表の神谷宗幣氏とともに高市氏の政策を高く評価していた。

 その神谷代表は参院選の開票速報番組で自民党との連立について「まだわれわれは小さい党であり組織ができていないため、いきなり政権与党に関わるとわれわれが逆に崩されてしまうことになる」と否定的な言い方をしているが、では、積極財政派の高市氏が総裁になれば組めるのか。

 本誌・週刊ポストは参政党事務局を通じて松田氏と安藤氏に取材を申し込んだが、「時間が取れず、対応できません」(事務局)という回答だった。

 そこで参政党の有力な政策ブレーンに話を聞いた。高市総裁なら支持できるのか。

「自民党が体制替えを図り、積極財政に政策転換した場合、参政党はどうするか。現時点で参政党は、予期しない形で世間の注目を受けて、神谷代表以下、事務局もバタバタの状態が続いており、きっちりとした意思決定、判断はなされていません。

 とはいえ、そもそも参政党は他党とも政策においては是々非々で行くと公言しています。参院選後のインタビューでも神谷代表はそうした姿勢を貫いています。そして積極財政を推進すると明確に示しています。であれば、自民党が積極財政政策を推進すれば、政策面で参政党は協力することはやぶさかではなく、法案にも賛成することになります。

 今、自民党内では積極財政派が高市氏を総裁選で擁立して、安倍政権のような積極財政に舵を切ろうとしている。そうであれば、参政党は当然、これに賛同、協力できるでしょう」

 参政党が「高市総裁歓迎」の立場であるのは間違いなさそうだ。

第3回に続く

※週刊ポスト2025年8月8日号

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