参政党は2014年の衆院選と2015年の参院選で党勢を拡大させたが、代表を務める神谷宗幣氏は演説でたびたび安倍晋三元首相と政策が近いと主張していた(2020年6月写真撮影:小川裕夫)
無党派層は物価高対策や経済対策といった生活に影響を及ぼす政策に対しての期待が大きい。その一方、岩盤保守層は靖国参拝や外交・安全保障といった分野で高市内閣を支持している傾向が見て取れる。
自民党は高市内閣の人気を追い風に、党勢回復を急ぐだろう。新任会見で、高市首相はすぐに衆議院を解散するつもりはないと発言したが、党内で早期解散のムードが高まれば前言は撤回されるだろう。そのタイミングで実施される衆院選は保守競争の様相を呈すると予想される。
2024年の衆院選と2025年の参院選の結果を受けて、政界は多党化へと突き進んでいったが、高市内閣の激流は保守を打ち出して伸長した政党を飲み込み、多党化は収斂されていくだろう。
2025年から2026年にかけて、保守政党は自民党との差別化を図らなければ生き残れない時代へと突入する。
