『オーレンジャー』から30年経っても変わらない、さとう珠緒

『オーレンジャー』から30年経っても変わらない、さとう珠緒

「命がけ」のアクションシーン撮影 

『オーレンジャー』は5人が軍人という設定で、お話はシリアスだったり、不思議だったり、シュールなものもあったり。いただいた台本を開くと、文字だけで書かれていて、絵コンテがあるわけではない。だから、とくにアクションシーンとかは読んでもどんな風に撮るのか、よくわかりませんでした。ちょっと不安な気持ちで臨んだクランクインの日。1月だったかな。雪がまだ残る山の中を走ったり、川に流されて冷たい滝に落ちたり、ハードなアクションの連続で! 「これが続くのか、命がけだな」と思いました。実際、滝からなかなか上がってこないスーツアクターの方が……。現場が一時、騒然としたほどでした。 

 撮影は朝6時にキャストやスタッフが集合してロケバスに乗り込み、埼玉のロケ地などへ移動し撮影していました。現場にはマネージャーは付かず私1人で入っていたので、最初は自分の身の処し方がわからず戸惑いばかり。“待ち”の時間のためのイスが用意されているわけではないし、お昼になってもお弁当が配られていることに気付かなかったり、トイレがないので、昼休憩のときにトイレがある場所まで連れて行ってもらわなくてはいけなかったり。 

 それでも、私にとって『オーレンジャー』は大切な作品です。“愛ある学校”という感じでしたね。『ゴレンジャー』にアオレンジャーで出演していた宮内洋さんが、『オーレンジャー』に参謀長役で出演していらっしゃって。スタジオでの撮影のとき宮内さんも一緒になると、宮内さんは私たち5人にランチをおごってくださいました。そして、“子どもたちのヒーローとは”といった心得を教えてくれました。子どもたちの夢を壊さないよう、スッピンで出歩くな、とか(笑)。 

 スタッフは東映の昔気質の方が多く、厳しかったですよ。“愛ある先生”でした。たとえば、走って行って止まる場所に印がつけてあるので、そこでうまく止まれないと「こらっ、桃~!」って(笑)。止まるべき場所でちゃんと止まれば、きれいに照明が当たるように事前にセットされています。だから、そこでちゃんと止まらないといけないんです。でも、最初はよくわからなくて。 

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