力投する則本(時事通信フォト)

力投する則本(時事通信フォト)

若手にチャンスがなくなる

 昨年の田中将大に続き、2年連続で楽天の看板投手を獲得したことになるが、球界のご意見番で、巨人の名ショートとして第二期黄金時代を築いた広岡達朗氏(93)は「ダメダメ。ルール違反じゃなければ何をやってもいいというのは大きな間違い」と巨人の則本の補強を切って捨てた。広岡氏が言う。

「昨年の37歳の田中将大で懲りず、次は35歳の則本だという。ピッチャーが歳をとったら自然の掟でどんなに優秀でもダメになる。生まれたら死ぬというのが自然の法則。30歳を過ぎれば下り坂もいいところ。どんなに才能があっても自然には勝てない。

 先発のコマが足りないと闇雲に補強したらどうなる。若手にチャンスがなくなるんですよ。チャンスがなくなればやる気も失せる。これがどういうことかわかっていない。今の巨人は選手を育てるということを知らない。最低ですよ」

 昨年の巨人の勝ち頭は山崎伊織(27)の11勝で、エースの戸郷翔征(25)は8勝9敗と黒星が先行した。赤星優志(26)が6勝、井上温大(24)が4勝と続いたが、期待された森田駿哉(28)が3勝、西舘勇陽(23)が2勝、横川凱(25)が2勝、泉圭輔(28)が0勝と若手が伸び悩んだ。

「今の巨人のやり方は下の下。平等という言葉を知らない。どんなに実績があっても色眼鏡で見てはいけない。まず若手と競争させる。若手には競争させることで経験を積ませて育てる。育ったものを使う。それが平等なやり方です。

 ピッチャーだけでなく野手も同じ。若手はベテランと競争して、足りないところを練習で補い、レギュラーを奪う。みんなそうやってレギュラーを掴んできた。それが巨人の伝統であり、常勝球団の条件なんです。

 アメリカはマイナーで成績を残して初めてメジャーで使ってもらえる。それをメジャーに行く日本人はルールを作って越境入学しているようなもので、3年間は黙って見ているが、ダメなら即クビ。だから日本人が失敗すればアメリカ人は喜んでいる。日本とアメリカではやり方が違うんですよ。アメリカは平等でなければストライキをやるんです」(広岡氏)

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