注射器の使い回しで感染した被害者は最大45万人。気づいていない人も多いという(写真/PIXTA)
2025年夏から和解件数が激減
管轄する厚労省や法務省は和解成立件数が増加していることを「実績」に挙げており、冒頭のような報道を見れば被害者救済が進んでいるように思える。しかし、実体は異なるようだ。B型肝炎訴訟に詳しい経済ジャーナリストが言う。
「2016年に『特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律』が施行されて以降、多くの被害者への救済の道が開かれました。法務省のデータ(2025年1月31日現在)によると、原告累計数約13万人に対し、和解成立は約11万人ですが、昨年、事態に大きな変化がありました。
昨夏以降から和解件数が激減し、一昨年に比べて6割ほどに落ち込んでいます。訴訟を請け負う大手法律事務所では昨対比で半減したところもあるほど。情報開示によってたしかに件数の減少が見られましたが、国はその理由を明らかにしていません」
和解が遅延すれば当然、被害者のもとにはいつまでも給付金が渡されることはなく、治療費の支払いや生活に支障が出ているケースは少なくない。
