「講書始の儀」に初出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「警護室直通」だった皇族も
大学進学に伴って東京を離れた例でいうと、天皇陛下もそのお一人。1983年から1985年までイギリスのオックスフォード大学マートン・カレッジへ留学されていた。
「ご自身の著書『テムズとともに ―英国の二年間―』(紀伊國屋書店)によると、天皇陛下(当時は浩宮さま)が過ごしたお部屋は学生寮の最上階の端に位置し、8畳ほどの書斎に続いて寝室と、独立した浴室を備えたお部屋でした。ほかの学生は浴室が共用であること、さらに扉を開けると『警護室直通』であった点などから、日本の皇族として一般学生以上の特別待遇を受けていたことがうかがえます。
ただ、洗濯などはご自身で苦労しながらも行っていたそうですよ。個人宛の郵便受けに日本の旅行客からの手紙が投げ込まれていたというエピソードもあり、現在の厳重な警備体制からすれば考えられないほど牧歌的な開放感がありますね」(同前)
三笠宮家の彬子さまも、同じくマートン・カレッジで学んだ。2010年に哲学博士を取得されている。
「彬子さまは二度留学していますが、二度目は護衛にあたる側衛がいない、正真正銘の一人暮らしを経験されました。そもそも女性皇族の留学は、短期間の語学研修や文化体験がこれまでの主流。しかし、彬子さまは『学位取得(博士号)』を目的とした本格的な留学に挑戦された、初めての女性皇族です。その流れで、側衛がいない生活というご決断もなさったのでしょう。
天皇陛下以上に彬子さまは皇族特権のない一人暮らしをなさったようです。ご著書『赤と青のガウン オックスフォード留学記』(PHP文庫)によると、やはり外国の洗濯機の操作に戸惑ったり、スーパーのレジで苦労したり、生活のトラブルのすべてを自己判断で解決せねばならない暮らしが新鮮だったようです」(同前)
