ペリー荻野 ちゃんねる道中一覧/3ページ

ドラマ『わたし、定時で帰ります。」の公式サイトより
『わた定』他、最近のドラマに中華料理店が登場するのはなぜ
 ドラマで登場人物の行きつけや、仲間と集まったりする場所のひとつは飲食店だ。バーや居酒屋でのシーンはすぐ思い浮かぶが、最近、頻出しているのが中華料理店だ。その理由について、コラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 最近、なぜか町の中華料理屋と縁のあるドラマが多い。昨年、放送された『不惑のスクラム』(NHK)は、不惑ラグビーチーム「大阪淀川ヤンチャーズ」の面々(高橋克典、萩原健一ら)が練習や試合の後に中華料理屋に集合。にぎやかに乾杯する。よく見れば、店の名前は「楽美苑」。なかなかに芸が細かい。 前シーズンの『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)の主人公結衣(吉高由里子)の楽しみは、仕事帰りに「上海飯店」で一杯やること。この店は18時開店で、18時10分までのハッピーアワーはビールが半額なのである。店主の王丹(江口のり子)は、顔は能面のようだが日本人は働きすぎという考え方で、結衣のよき理解者。店のマークのパンダの耳が小籠包の形をしているのもご愛敬だ。 さらに放送中の『ボイス 110緊急指令室』(日本テレビ系)。第一話冒頭は、格闘の末に犯人を逮捕した“ハマの狂犬”こと樋口(唐沢寿明)と部下たちが、横浜中華街の「酔来軒」でお疲れ様会の真っ最中。そこに事件の一報が。 そして、先日スタートした『W県警の悲劇』(BSテレ東)の主人公の松永菜穂子(芦名星)は、目指す場所が中華という特殊ケース。警察官の不祥事を暴く“警察の警察”ともいわれる監察官。彼女は所轄の女性警察官たちの事件を探るのである。複雑なのは、菜穂子の目的が、自ら警視に出世して県警幹部の“円卓会議”に乗り込み、女性警察官の地位向上を目指すということ。女の不祥事を暴いて、女の地位向上を目指すって。遠回りなのか近道なのか、よくわからないが、問題の“円卓会議”がどこで行われるかといえば、高級中華料理店「玉好園」。もちろん特別個室である。 少し前まで、ドラマの登場人物が集合する場所といえば、和風の居酒屋かムード満点のバーがほとんどだった。それが今、なぜ、中華なのか? ひとつは居酒屋やバーはすでに使い過ぎたというのもあるだろう。また、中華料理店はあまり深酒イメージがないし、料理もどっさり、熱気もあって明るい。地味なオフィスから、店内赤色ベースの中華の店の場面が変わると、メリハリが出る。 それら何より中華屋ならば、店主がどんなハイテンションな人物でもぴったりくる強みがある。『わたし、定時で~』王丹は、定時で帰れなくなった結衣の仕事場にもやってくる。『ボイス』では、飲むわ、騒ぐわの荒くれ強行犯の刑事たちにも「ちょっとあんたたち」と遠慮なくものを言い、樋口の誕生日だからとこんもり焼いた焼きそばに旗を立てたりする店主が誰かと思ったら、白い三角巾を被ったYOUだった。しかも、てっきり中華屋の面白おばさんかと思ったら、二話からは姪っ子を凶悪犯に拉致されて、動揺する事件関係者に。焼きそばどころではなくなってしまったが、彼女の店が樋口のほっとできる場所だったのは間違いない。 ドラマに明るくメリハリをつけ、面白店主というキャラクターも設定できる。なんだか観てるだけでスタミナがつく気もするのだ。中華料理屋の秘めたパワーが、ドラマを盛り上げていると言っていい。
2019.08.07 07:00
NEWSポストセブン
『凪のお暇』()公式HPより
『偽装不倫』など女性主役の連ドラ、“心の声”が共感のカギ
 この夏、多くの話題のドラマが登場しているが、人気なのは女性が主人公となった作品だ。それらには共通したある演出があった。コラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * ドラマ『偽装不倫』(日本テレビ系)の濱鐘子(杏)と、『凪のお暇』(TBS系)の大島凪(黒木華)、『これは経費で落ちません!』(NHK)の森若沙名子(多部未華子)、さらに前回、このコラムでとりあげた『ルパンの娘』(フジテレビ系)の三雲華(深田恭子)。各局の看板ともいえる女性主役ドラマに共通していることは何か。 それは彼女たちの「心の声」がひんぱんに聞こえてくることだ。『偽装不倫』の鐘子は、結婚してもいないのに既婚とウソをついて、美形カメラマン丈(宮沢氷魚)と恋愛モードに。飛行機で偶然、彼と目が合った瞬間、心の声は「イケメン!!」と叫び、未婚と言い出せなくなって「なんで私、ウソついた~!!」と後悔しまくり。とはいえ、なんだかんだで彼とお出かけすることになると「これがリア充ってやつですか~」と目にハートが浮かぶ勢いだ。 一方、『凪のお暇』の凪は、仕事も恋愛も失い、家具も捨てて引っ越した安アパートの隣人安良城ゴン(中村倫也)に接近され、困惑気味。危険な香りのゴンとコインランドリーでふたりっきりになると、心の声は「どうしよう。パーティーピープルと二人きり…」と逃げ腰になるのだが、ゴンの優しさに触れると「この恋の歯車、回っちゃダメなやつ!!」と自分を叱ったりする。『これは経費~』では、経理部の鉄の女のような森若が「だいたいの社員は、入社すると少しずつずるくなる…」と、心の声で言いながら、経費の管理に目を光らせ、『ルパンの娘』では泥棒一家の華が、恋人の刑事にバレないか心の声でハラハラを訴える。とにかくどのドラマもヒロインの心の声に笑わされ、泣かされるという構図である。 この構図はどこかで見たことが…と思ったら、それはマンガの世界だった。マンガにはセリフとともに登場人物の葛藤や決意といった心の声が文字で書きこまれる。マンガ原作のドラマはこれまでも多かったが、伝え方もマンガに近いドラマが増えてきたということだ。 思えば、マンガ原作のドラマ『義母と娘のブルース』では、「まずは確認」「これはどうしたことでしょう」などとヒロイン亜希子(綾瀬はるか)は独り言にしても何事も声に出し、心の声はわずかだった。今秋もスペシャルドラマ放送が決定した『渡る世間は鬼ばかり』に至っては「たかが嫁の分際で」とか「鬼婆なんてくそくらえ」とか、これは心の中で言うことでしょと思うこともポンポン口に出し、心の声はゼロ。愛憎丸出し。恐るべきドラマだ。 心の声型ドラマには、主人公に「今さら未婚と言い出せない」「本音を口に出すのが苦手」「私情でなく経理のルールから発言する」「泥棒ということは絶対秘密」といった事情がある。独身女性主役のラブコメということも共通している。 彼女たちがそれぞれの事情とどう向き合い、幸せになれるのか。泥棒の告白はともかく、人との距離の取り方や本音の出し方は、簡単ではない。恋愛がらみともなれば、なおさらだ。心の声は、ヒロインに共感する女性視聴者獲得の大きな武器になっているのである。
2019.07.31 07:00
NEWSポストセブン
主演ドラマもドタキャンしたという深田恭子(時事通信フォト)
『ルパンの娘』深田恭子がハマる理由は「浮世離れ感」にあり
  深田恭子の“泥棒スーツ姿”も話題を集めるラブコメドラマ『ルパンの娘』(フジテレビ系)。視聴率はまだ一桁だが、すこぶる評判がいい。主演の深田恭子の魅力についてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 日本人はランキングが大好きと言われるが、「期待を裏切らない浮世離れ女優ランキング」があれば、間違いなく頂点でにっこりするのは深田恭子である。 新ドラマ『ルパンの娘』でも、思いっきり期待を裏切らない存在感を見せつけている。 図書館で働く三雲華(深田)は、実は悪党のみを狙う謎の大泥棒家族「Lの一族」の娘。その恋人・桜庭和馬(瀬戸康史)は一族全員警察官という家柄だった。ロミオとジュリエットの悲恋話…かと思ったら、毎回、とんでもない悪党が出てきて、Lの一族は彼らからお宝をいただくことに。 おっとりしたお嬢様姿だった華は、バラ色のボディスーツにハイヒール、仮面舞踏会かと思うようなアイマスクで怪盗に変身! 同様にゴージャス泥棒姿になったパパ(渡部篤郎)とママ(小沢真珠)、錠前破り名人のお祖母ちゃん(どんぐり)とともに現場に急行するのである。悪あがきする悪党には、容赦なくヒールでキックをかます華。その横ではパパとママがにこにこと宝石をかき集めているよ…。 多くの人は華の姿を見て深田の「当たり役」を思い出したに違いない。映画『ヤッターマン』のドロンジョ様。ヤッターマンと戦う悪の集団ドロンボー一味のリーダーである彼女は、黒い革のボディスーツに、逆三角形のマスクというセクシーな悪女。手下のボヤッキーやトンズラーには「このスカポンタン!!」とパワハラの日々だ。深田ドロンジョはアニメイメージそのままで驚いたが、そのハイヒールが実に18cmで、マスクと合わせると身長が2mにもなると聞いて、またびっくりしながら、なぜか笑えた。 そして、ヤッターマンにやっつけられ、髪もスーツも焼けこげながら「ヤッターマンめ、いっつもいっつも!悔しい!!」と自転車で逃げていくドロンジョは、見事「第52回ブルーリボン助演女優賞」「第16回東京スポーツ助演女優賞」を獲得。この役で…。心からお祝いしたいと思ったものである。 思えば、深田恭子はドロンジョ以前にも、男ばかりの捜査会議で「ちょっといいですか?」で手を挙げて、「張り込みのために向かいのビルを買っちゃいました」「二兆円というささやかな寄付をさせていただきました」などと浮世離れした金銭感覚の刑事を演じた『富豪刑事』(2005年)を当たり役にしていた。浮世離れにも年季が入っているのである。泥棒を捕まえる側だったこのころと現在のイメージが、前髪が目に入りそうなところも含めて、少しも変わらないところもすごい。 今年は東京ガスのCMで、黄色に青いイナズマ模様のミニスーツ、頭にも黄色い角を乗せて『うる星やつら』のラムちゃんになり、突如天井からシューっと降りてきて、電気代を損しているダーリンにビリビリと雷を落としている。ついに鬼族にまでなってしまったが、「期待に応えた」のは確か。浮世離れしているのに「手堅い」感じを抱かせるという不思議な女優だ。この夏は『ルパンの娘』と『ラムちゃん』、深田恭子のW浮世離れサマーとして、記憶に残ることは間違いない。
2019.07.24 07:00
NEWSポストセブン
TEAM NACKSの5人
TEAM NACS、演技力とギャップで今や「ドラマを回す存在」
 北海道では知らない人がいない存在だった5人組の演劇ユニットが、今や全国放送のドラマで引っ張りだこの人気だ。「TEAM NACS」の活躍ぶりについてコラムニストのペリー荻野さんが綴る。 * * *「我々の目標は優勝です!!」  ドラマ『ノーサイド・ゲーム』で、トキワ自動車ラグビーチームの新ゼネラルマネージャー君嶋(大泉洋)は、大会議室でこう宣言したのである。しかし、会議室の空気は「あちゃー」「何言ってんの」という感じ。金なし(14億円の運営費は会社のお荷物扱い)、人なし(有力外国人選手の契約更新を断念)、時間なし(チーム成績低迷で社の幹部が廃部を迫る)という最悪の条件の中、ラグビー経験ゼロの君嶋がどう動く!? 池井戸潤原作の『日曜劇場』らしい熱と大逆転の予感。ビール片手に見入るラグビーファンも多いに違いない。 それにしても、この夏は、TEAM NACSの面々の活躍が目立つ。TEAM NACSといえば、北海学園大学演劇研究会出身の森崎博之、安田顕、戸次重幸、大泉洋、音尾琢真の5人組。舞台公演をすれば、もっともチケット入手が困難と言われる人気演劇ユニットである。 その5人のうち、現在は『日曜劇場』の大泉はじめ、地元北海道も舞台の朝ドラ『なつぞら』にヒロインなつ(広瀬すず)と親しい和菓子屋一家の店主で安田、幼なじみの父親役で戸次、なつが育った牧場の従業員で音尾が出演中。安田は6月まで『白衣の戦士!』に、戸次はフジテレビの月9『監察医 朝顔』にも強行犯係の刑事役で出演中だ。 彼らの強みは演技力、存在感に加え、独自の魅力があること。それは地元での活動時代から培った「面白ユニット」とドラマでの顔のギャップである。 地元北海道では熱烈ファンが多い『ハナタレナックス』などバラエティーで大人気となり、全国区となってからは、『さんまのまんま』で爆笑トークを繰り広げ、あの『SMAP×SMAP』では、5人対5人で卓球対決。この段階では、若いんだか、おじさんなんだかよくわからない(ちなみに一番いかつい顔の音尾が一番年下)なんなのこの面白ユニットは?という印象だった。 しかし、その後は各人シリアスな役も増え、音尾は日曜劇場『陸王』で目を血走らせたマラソンコーチ、安田も『重版出来!』ではヒロインに嫌味を連発するしましまシャツのマンガ編集者などの役で登場。面白顔も見ているだけに、怖い顔や嫌な顔をしたときのギャップがすごい。『ノーサイド・ゲーム』の大泉洋は、大雨の中でスーツのままタックルして転倒したり、なぜかまわしをつけて相撲までする大奮闘。回想シーンで、若作り大学生で出てきて笑ってしまったが、その君嶋はがり勉学生で笑顔もなし。大泉は今のところこのドラマでは全編大真面目顔なのだ。日曜劇場の前作『集団左遷!!』は、福山雅治の数々の顔芸が話題になった分、大泉洋は自らの顔芸は封印しているのかもしれない。 北海道での仕事を中心にしている森崎が同じ日曜劇場『下町ロケット』で無人トラクター開発に挑む主人公(阿部寛)の盟友役で出演したことも記憶に残る。あまりドラマに出ていない森崎は貴重な存在として、今後、ここ一番で起用される可能性は高い。常にどこかに出ているTEAM NACS。今や日本のドラマの何割かは、彼らが回しているのである。
2019.07.21 07:00
NEWSポストセブン
増加する素人メイン番組 キャラ引き出すマツコら進行役の技
増加する素人メイン番組 キャラ引き出すマツコら進行役の技
 バラエティーの新たな傾向として、「一般人がメイン」になる番組が増えている。素人たちの面白いキャラが引き出される背景について、コラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 先日、このコラムで「テレビカメラが一般人の家に行く番組が増えた」と書いたが、一般の人がメインになる番組も目立っている。『マツコの知らない世界』(TBS系)、『激レアさんを連れてきた。』(テレビ朝日系)、そして、7月から「今まで深夜にひっそりとやっていた」という『かみひとえ』(テレビ朝日系)もネオバラ枠に新登場した。 『マツコの知らない世界』は、タレントも出演しているが、ゲストの基本は特定のジャンルにとても詳しい一般人。「室外機の世界」では、「室外機には高度な機能がある」「メーカーによりこれだけの違いがある」とその奥深さを語り、「種ありぶどうの世界」では「農園で多品種を育ててはいるものの、家計が苦しい」と言い出してマツコに「それでいいのか」と呆れられる。その道にハマった人の情熱に驚くが、それ以上に「室外機」「盆踊り」「ゆで玉子」「おみくじ」などがハマるジャンルとして存在していることにも驚く。 『激レアさん~』は、オードリーの若林正恭と弘中綾香アナ、タレントの客員研究員ふたりが、「医師からハリウッド映画監督になった人」「歌舞伎町で極道に占領されていたホテルから極道を一掃し、売り上げを日本一にした女支配人」など、すごい体験をした人をスタジオに呼び、その経緯を聞く。 この番組の特長は、内容はとてつもなく劇的なのに、時々かっくんとなるほど、緩む瞬間があること。たとえば「少年時代、山の中で8日間遭難した」ジュンタロウさんを紹介する際にも、手書きボードに「山を見るだけでごはん三杯いける」と表記。本当かと聞かれたジュンタロウさんは、あっさり「言ってないです」。…ですよね。 そして、『かみひとえ』では、人々(プロも含む)が動画で自慢の技を紹介。博多華丸・大吉、ココリコとゲスト二人の全員が「スゴイ」と判定すると、スタジオで実際に技を披露できる。初回には、「人間鯉のぼり」((ポールにつかまって、体を水平に支え続ける)の 東大卒パフォーマーなどが、見事「スゴイ」を獲得した。 こうした番組を見て思うのは、ゲストの一般人がとても落ち着いて見えること。それは動画制作などで「発信慣れ」している影響もあると思う。しかし、よくよく見てみると、やはり、進行役のマツコ、若林、ココリコ、博多華丸・大吉が、ゲストの話やキャラクターの面白さをうまく広げているのである。 動画投稿で“すごいネタを持つお宝一般人”と番組制作者は直結した。芸人やタレントが争うように自分の話をする番組は飽和状態だし、一般人出演は増える可能性が高い。ただし、安易な作りでは、動画慣れしている視聴者からは支持されない。かつて、一般人出演番組の名司会者に「出演者の話の順番が多少打ち合わせと違ってもいいと自分は鷹揚に構えつつ、相手をよく見て気を配った」と聞いて、プロの技だと感心したことがあった。確かにいい進行役は、相手をよく見ている。お宝一般人の面白さをどう印象付けるかは、結局、プロの進行技にかかっているのだ。
2019.07.12 16:00
NEWSポストセブン
免許を返納する杉良太郎(写真/共同通信社)
杉良太郎は「一肌脱ぐ大物」、免許返納、刑務所訪問、金さん
 役者として活躍するだけではなく、社会貢献のための活動を積極的に行う杉良太郎に今、再び注目が集まっている。これまでの活動、そして役者としての“杉様伝説”について、本人を何度も取材してきたコラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 日本の芸能界において、「ここ一番で一肌脱ぐ大物」といえば、杉良太郎だ。 先日、75歳の誕生日を前に、運転免許証を返納。多くのマスコミが集まる中で、高齢者ドライバーによる事故についても語った。また、6月25日には、15歳のときから、実に60年も刑務所・拘置所の訪問を続けたことで、「法務大臣顕彰状」を授与されたことも話題に。 そのほか、ベトナムでのボランティアや震災への支援など、一肌どころか、何枚脱いでるのというくらい、さまざまな活動を積極的に行っている。 近年はドラマでも『よろず占い処 陰陽屋へようこそ』で元ホストのあやしい陰陽屋(錦戸亮)が通う居酒屋「狐火」の主人役で出演。常連にしか出さない絶品の油揚げを陰陽屋に出して渋い味を出した。また、『下町ロケット』では、大企業「帝国重工」の社長として、重要シーンにのしのしと現れ、社内の不穏な空気をひとにらみで押さえてしまう。大物感は絶大だ。 もちろん、昭和テレビ世代は、『水戸黄門』の初代助さんや『遠山の金さん』などで大人気となり、その色気のある流し目で「杉様」と女性ファンから追いかけられた姿もバッチリ記憶していると思う。私もご本人や当時の関係者に何度か取材をしたが、「刀はもとより、柔術を使って悪人たちを投げ飛ばす杉流の殺陣で毎回ふすまを4、5枚破り、年間すごい数になった」「『遠山の金さん』で奉行の金さんがお白州で悪人を裁く際、悪いやつなのに、すごく反省している心情をゲストがいい芝居で見せてくれると、その刑を『はりつけ』から『百叩き』にしたこともある。その逆で悪人のリアクションが足りなかったりすると、『こいつは打ち首!』にした」「弁当のオーディションも杉様自身が実施。10時と3時のおやつタイムも作った」などと、現場伝説を聞くたびに驚いたものだ。 しかし! 杉良太郎のパワーが炸裂したのは、時代劇だけじゃない。現在、テレビ神奈川で再放送中の『大捜査線』。これは杉主演の刑事ドラマだが、さすがアクション刑事全盛時代の番組だけに、やたら激しい。たとえば、誘拐事件を捜査する加納刑事(杉)は、犯人の知人らしい男を発見すると、商店街を追いかけて殴るわ蹴るわ。確かにその男も軽犯罪をしていたのだが、なにもそこまでしなくとも。また、張り込みの現場にもグレーのスリーピーススーツに黒いシャツ、ストライプのネクタイ、黒眼鏡といういでたちで物陰に隠れているのだが、かなり目立つのである。 テレビ神奈川ホームページの解説文には「捕り物帳をそのまま現代劇の刑事ドラマへと置き換えた異色の作品」とあるが、まさしく江戸の熱血同心と魂は通じている。そして、極め付きはこのドラマの主題歌。タイトルもズバリ『君は人のために死ねるか』。さすがだ。踊らない『大捜査線』は、すさまじいのである。 誰に何を言われようと、独自の道を歩む。こんな大物が少なくなった。杉様には、令和のドラマでも一肌脱いで、ビシッと締めてほしい。
2019.07.03 07:00
NEWSポストセブン
映画『糸』に主演する菅田将暉
菅田、二宮、生田…洗濯洗剤CMに男性タレント急増、その狙い
 一昔前は洗濯用洗剤のCMといえば、女性タレントが主婦役として登場し、洗剤の使い勝手や特長をアピールするものが多かったが、今やその“主役”は男性タレントに変わっている。その背景についてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 令和元年前半のコマーシャルで、一番の話題作といえば、花王『アタックZERO』だろう。なにしろ、松坂桃李、菅田将暉、賀来賢人、間宮祥太朗、杉野遥亮、人気の若手俳優が五人も揃って、「#洗濯愛してる会」を結成。注目されないワケがない。 しかも、よく見るとこのCMには、隠れた仕掛けがいろいろあることがわかる。まず、第一に商品の説明。「再現してみた」篇では、実験室のようなところで、ふたつのビーカーに入れた繊維の汚れ落ちを比較。プチ洗濯機のようにくるくる回る水流を見ながら、五人は「プロ感すげ~」「繊維が喜んでいる!」などとその効果をチェック。理科室で騒いでる学生のようなノリだ。 第二に彼らの会話の仕方。セリフっぽくなく、自然に話している感じ。「ワンハンドプッシュ、初めて」篇では、フタも開けずに洗剤をプッシュするだけで洗濯にかかれる体験をする松坂が、仲間に撮影を頼む。アタックのボトルを「この子」と呼ぶのもびっくりだったが、みんなで「すごくかわいい」「かわいい~!!」と言い出したのには、もっとびっくりだ。  そして第三に彼らの服装。上は素材もデザインも違うが、「白」のシャツやセーター、下はなんとなくゆるい感じのパンツ。キメキメではないが、普段着のだらしなさはない。  この三点から見えるのは、男性からも女性からも嫌われない細かい配慮である。「実験」「撮影」などの動きで日々の洗濯に対する所帯じみた感じをできるだけ排除しつつ、商品の機能を「発見」する面白さを伝える。はしゃぎ方も服装も、視聴者を突き放さず、かといって押しつけがましくもない、絶妙な距離感。「いいおとなが、かわいいって」と突っ込みどころもちゃんと用意されている。男性視聴者は、彼らのノリに軽く乗っかることで洗濯が気楽になるし、洗濯のベテランたちは「おうおう、やっておるのお。新商品、いっちょ、試してやるか」くらいの気持ちで見られるというわけだ。 思えば、近年、LIONの『トップスーパーNANOX』の二宮和也、P&Gジャパン『アリエール』の生田斗真と、洗濯洗剤コマーシャルには男性タレントの起用が目立つ。 この背景には、もちろん核家族化や共働き世帯の急増があるが、それ以上に「洗濯する男性を応援する企業である」ことをしっかりアピールしたい企業側の意図が感じられる。そのアピールは、応援される男性だけでなく、女性消費者にも歓迎され、結果、企業や商品の好感度はアップする。実際、『アタックZERO』CMは、女性層からの支持が圧倒的という。 以前からそのアピールを積極的に出してきたのは、調味料の分野で味の素『Cook Do香味ペースト』の山田涼介、『Cook Do回鍋肉』の竹内涼真、味の素『ほんだし』の小栗旬、エバラ食品『黄金の味』の相葉雅紀など、ここではすでに男性タレント起用は当たり前。台所関連でもP&G『JOY』の高田純次やKINCHO『ティンクル』のCMで女装してシンクを磨きながら「あなた、シャンプーで全身洗っちゃう人?」と問いかけてきた滝藤賢一など、ユニークな例もあった。『アタックZERO』の成功で、「家事関連のコマーシャルは男性タレント」という流れは、まだまだ拡張するはずである。 
2019.06.26 07:00
NEWSポストセブン
抜群の演技力を誇る佐藤二朗
四角顔の役者、なぜウケるか?佐藤二朗の顔から考察した
 今、ウケる顔は「小さい顔」ばかりではないようだ。注目は「四角顔」だという。その理由についてコラムニストで時代劇研究家のペリー荻野さんが解説する。 * * * 世の中、ずっと「小顔」ブーム。ドラマでもモデルや美形オーディション出身の若手俳優が増えるにつれ、「八頭身」は珍しくなくなり、「九頭身美人」も登場している。 しかし!よく見れば、その流れに待ったをかけた(とは本人は思ってないと思うけど)「四角顔」の勢いも感じるのである。 その筆頭が、佐藤二朗だ。くせ者の脇役として多彩な映画、ドラマに出演を重ねた佐藤の存在感が一段と輝いたのは『勇者ヨシヒコ』シリーズの仏役だ。燦然と後光を浴びながら、天上から出ては「仏もね、ホトホト困ってるんだよ」などとテキトーなことを言ってる仏様。例のぽつぽつヘア(螺髪=らほつ)をパカッと被って画面上部を占めた二朗の顔は、でかい!!そして四角い!! これがもしも今どきの小顔仏だったら、こんなに面白くなかっただろう。仏像のごとくどっしりと大きい四角顔ならではのインパクト。それが大事。 その仏パワー(かどうかは不明)で、いまや二朗は、フジテレビ『超逆境クイズバトル!!99人の壁』堂々の司会者である。ここでも「立ち上がれ25人の壁!」などと声を上げ、出場者、来場者を鼓舞する二朗。ひらひらした小顔細め男子ではとてもできない司会ぶりを見せている。 そして、今シーズンもうひとりの「四角顔」といえば、BSプレミアム『大富豪同心』の中村隼人である。歌舞伎舞台では『ワンピース』『NARUTO』など、斬新な作品にも次々出演。写真集も発売された若手の注目俳優である。その隼人ドラマ初主演作がこのドラマなのだ。 隼人演じる卯之吉は江戸一番の大富豪・両替屋三国屋徳右衛門(竜雷太)の孫。同心の身分もお金で買ってもらったじいじからのプレゼントというのんきな若旦那なのである。超高価な刀の盗難事件では「同じ刀がもう一本あるといいね」と即調達、 殺人事件の捜査のために事件現場の吉原の店をポケットマネーで「ひと月貸し切りにしたよ」なんてことを平然と言ってのける卯之助。医師の稽古もしたことがあり、血のにおいから被害者の持病を推察したり、溺死でないことを調べ上げたりと「科捜研」みたいなこともしてのける。なかなかできるやつかと思ったら、そこは温室育ちの若旦那。走ればすぐに「待っておくれ」と息切れ、「お化けが怖いんだよ」と暗闇でもおどおど。いざ、大捕物になると、敵の刃が怖くて、なんと立ったまま気絶してしまう。おいおい。 ポイントは、この気絶顔。立ったままフリーズした卯之吉の顔を見た襲撃犯は「あまりにスキがあり過ぎて打ち込めない」と、戦わずして敗けを認め、目撃者も「さすが、強敵を前にしても一歩も退かない!!」などと驚き、なぜか最強の剣豪同心として評判になってしまうのだ。 隼人はくっきりした四角顔。細めのちょんまげで余計にくっきり表情が見えるところも重要だ。実は「くっきり表情が見える」のは、時代劇主役には欠かせない要素なのである。悪に怒り、弱者には優しさを見せる。この表情がくっきり出てなきゃ。 久しぶりに出てきたインパクト抜群の四角フェイス。こじんまりしがちなテレビをもっともっと盛り上げてほしい。
2019.06.19 07:00
NEWSポストセブン
原田知世、三上博史…トレンディ俳優が今、再び脚光のワケ
原田知世、三上博史…トレンディ俳優が今、再び脚光のワケ
 今期のドラマを見ながら、「懐かしい」と思っている世代の人もいるのではないか。というのも、バブル経済の真っただ中にトレンディドラマで活躍した俳優が多く出演しているのだ。その背景についてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * さて、世の中の田中圭ファンは、このドラマを歓迎しているんでしょうか? つい問いかけたくなる『あなたの番です』(日本テレビ系)。 あるマンションの住人たちがふざけて始めた「交換殺人ゲーム」に従って(?)、本当に次々人が死んでいくという恐ろしい展開のこのドラマ。田中圭は、新婚カップル、手塚菜奈(原田知世)の夫・手塚翔太役でW主演している。あれ? 原田知世といえば、朝ドラ『半分、青い。』では、谷原章介の妻で、佐藤健のお母さんでしたよね? それが田中圭と新婚? そうです。この夫婦は、妻が49歳、夫が34歳の年の差カップル。 いつも「翔太くん」「菜奈ちゃん」と呼び合い、事件の緊張感が高まる中、妻が「気をつけてね」と心配すれば、夫は「菜奈ちゃんもね」と見つめ合って、玄関でチュー。食事をすれば「食欲の次は」と夫が妻を追いかけてベッドーGO! これだけわかりやすいいちゃいちゃシーンも今どき珍しい。田中圭ファンのみなさんの心中は如何に!? 原田は1987年にはトレンディ映画とも呼ばれた『私をスキーに連れてって』、1989年には『彼女が水着にきがえたら』に主演。昭和、平成、令和と時をかけて主演を続けている。 原田だけでなく、最近のドラマを見ていると、「バブル期の俳優たちは強い」ことがよくわかる。『私をスキーに~』の相手役だった三上博史は、現在、『日曜劇場 集団左遷!!』(TBS系)で、福山雅治を締め付けている。『集団左遷!!』第3話には、バブル期トレンディドラマの女王とも言われた浅野ゆう子がビューティサロンの女性社長役でゲストに。あまりの迫力に福山ら銀行マンたちもうっかり巨額融資してしまいそうであった。 また「24時間戦えますか」というバブル期を象徴する名キャッチコピーの栄養ドリンクCMで一世を風靡し、ドラマ『日本一のカッ飛び男』などに出演した時任三郎も、今期、山下智久主演の『インハンド』(TBS系)でカギを握る研究者役で出演。7月からの新月9ドラマ『監察医 朝顔』(フジテレビ系)では、上野樹里演じる監察医の父役だ。 そして、驚いたことに16日に放送される武田鉄矢主演『水戸黄門』(BS-TBS)は浅野温子がゲスト。バブル期に浅野ゆう子とともにW浅野の名で注目された浅野温子が、『101回目のプロポーズ』(フジテレビ系)で武田鉄矢と共演したのは1991年。武田がトラックの前に飛び出し「僕は死にましぇーん」と、彼女に思いを伝えるシーンは語り草だ。後に『101回目のプロポーズ』が時代劇舞台になって博多座で上演されたときには、腰が抜けそうになった(そして観に行った)が、ドラマでの共演は『水戸黄門』が28年ぶりという。 バブル期の俳優の強さはどこにあるのか。一番大きいのは、やはり圧倒的な知名度である。バブル期までは、十代から二十代、三十代、その親世代までドラマ出演俳優の顔や名前をみんなが知っていたのだ。現在のように新進の劇団系や若手お笑い系など、知る人ぞ知る出演者、親世代にはほぼ判別不可能な出演者による深夜ドラマなどはほとんどなかった。 バブル期の俳優が出ることで、人口が多い当時のドラマ視聴者世代にはおなじみ感が持ってもらえるし、敷居が低く感じられることは事実。鉄矢は老けたけど、浅野温子は変わってないわ~。放送前からバブル期視聴者のこんな声が聞こえてきそうである。
2019.06.16 07:00
NEWSポストセブン
意外に”謎”が多い二宮金次郎(映画『二宮金次郎』公式HPより)
二宮和也も参戦! TV、映画で二宮金次郎がブームの兆し
 テレビや映画で最近、よく名前を聞く歴史上の人物が二宮金次郎だ。ちょっとしたブームになっているという。時代劇研究家でコラムニストのペリー荻野さんが解説する。  * * * そんなわけであっという間に令和元年も進みつつある今日この頃。この元号の刷新気分に加えて、新札に「渋沢栄一」「津田梅子」「北里柴三郎」が登場するというニュースもあって、改めて日本の偉人って!?と考える機会が増えた。 そんな中、今年一番の注目株偉人といえば「二宮金次郎」である…と断言してしまったが、「二宮金次郎」、“名前は聞いたことがあるけど何した人かはよくわからない偉人ナンバー1”ともいえる。確か何か背負って本を読んでいた石像を見たような? でも、頭はソフトなちょんまげだったよね?という方も多いかもしれない。 その疑問のすべてを解決する映画、タイトルもズバリ『二宮金次郎』が公開された。私もさっそく見に行ったが、正直な感想は「こういう人でしたか…」。時代劇研究家を名乗っているくせに、知らないことだらけでびっくりの連続だった。 そもそも二宮金次郎は、江戸時代の後期の人。早くに両親を亡くし、貧困の中で勉学と農作業に励み、その後、小田原藩の奉公人として財政立て直しに貢献した。その手腕を認められ、各地の疲弊した農村の立て直しを任される。その村の数は実に600!! しかし、現場では、保守的な農民たちに反発されたり、嫌な役人に殴られ蹴られの壮絶パワハラを受けたりと苦難の連続だ。泥だらけになり、私財を失っても村人のために奔走する金次郎。座右の銘は「積小為大」。こつこつ小さなことを積み上げれば、大きなことができる。いや~、まさに偉人。 映画で金次郎を演じたのは、合田雅吏。かつて里見浩太朗主演の『水戸黄門』で原田龍二の助さんと旅をしたあの格さんである。映画では、金次郎と保守派の不良農民(柳沢慎吾)がぶつかる場面があるが、実はふたりとも地元神奈川出身で「小田原ふるさと大使」。ふるさと大使同士がいがみあっていたのである。 さらに、二宮金次郎の心強い“ひとり応援団”といえば、嵐の二宮和也だ。『嵐にしやがれ』の「二宮和也の小っちゃな野望」のコーナーでは、廃校の跡地などにポツンと残された二宮金次郎の石像を各地の小学校に移転させるプロジェクトを推進中。 企画第一弾では二宮が、青梅や岐阜、長野などに放置された金次郎像を日テレまで持ち込み、移転先を公募。先日の企画第二弾では、栃木の廃校から東京世田谷の小学校に金次郎像を運び、体育館で紙芝居で金次郎の人生を紹介したりして、こどもたちからキャーキャー言われていた。 面白いのは、この企画では「小学校時代はずっと二宮金次郎と呼ばれていた」という二宮がわざわざソフトちょんまげ(これはおとなになる前のまげです)に薪を背負った姿になって、金次郎像と見つめ合い、「金次郎」「ありがとう和也」などと呼びかけ合うことである。  ここまでくれば、二宮金次郎ブームは間違いなし。それにしても番組に出てきた石像の金次郎の顔は全部まったく似てないのが気にかかる。
2019.06.07 16:00
NEWSポストセブン
『いだてん』、存在感が際立つ“Wしのぶ” 別役で再登板も?
『いだてん』、存在感が際立つ“Wしのぶ” 別役で再登板も?
 視聴率低迷に苦しむNHK大河ドラマ『いだてん』だが、注目すべきポイントは実は多い。その演技で存在感を見せているのは、大竹しのぶ、寺島しのぶという“Wしのぶ”だ。時代劇研究家でコラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 大河ドラマ『いだてん』には、明治・大正期と昭和30年代、ふたつの時代をめまぐるしく行き来したり、語り担当の古今亭志ん生(ビートたけし、森山未來)が毎回出てくるなど、これまでの「大河ドラマ」とは一味違う特長がいろいろある。 しかし、『いだてん』が過去の大河ドラマと一番違うのは、登場人物がかなりのおっちょこちょいということである。そもそも序盤、「大日本体育協会」の嘉納治五郎(役所広司)はほとんどその場の勢いで「参加します!!」と日本のオリンピック初参加を決めてしまう。その嘉納先生に憧れる主人公・金栗四三(中村勘九郎)も、ストックホルム五輪に自腹で参加、8年後のアントワープ五輪の際には、結婚したこともひた隠しにし、勤務していた学校を勝手に辞めてしまう。 このほか、若き志ん生は浜松あたりでフラフラしてるし、四三の親友の美川(勝地涼)は浅草の遊女とワケありで四三の下宿に転がり込んでいる。おろおろ&うろうろ。戦国時代の物語だったら、全員、とっくに切腹か討ち取られていただろう。 そんな男たちのおろおろをどっしりした柱のごとく支えているのが、ふたりの「しのぶ」。四三の養母となった池部幾江(大竹しのぶ)と海外で女子体育を学んできた二階堂トクヨ(寺島しのぶ)である。 幾江は、地元熊本の名家・池部家を女手一つで取り仕切るゴッドマザー。いつも口をへの字にして、髪を結いあげ、和装で男たちににらみをきかせるその姿は、まるで「ひとり犬神家の一族」である。東京で「オリンピックバカ」生活を続ける四三の動向を知るたびに憤慨し、そのうっぷんを近所に住む四三の兄・実次(中村獅童)にぶつけにくる。「さねつぐぅぅぅぅ!!」 地に轟くようなこんな声を大竹しのぶが持っていたとは。あまりの迫力に実次は即座に平謝り。幾江から「まだ、何も言っとらん!!」と叱られる始末。宮藤官九郎の筆は、こういう場面で冴え渡る。 大竹しのぶといえば、1999年の大河ドラマ『元禄繚乱』で、勘九郎の父、故・中村勘三郎演じる大石内蔵助の妻・りくだったことを思い出す。しっかり者の嫁りくは、「しっかりなされませ」とどこかぼんやりした内蔵助のふんどしをきりりと締めつけていた。当時から大河の隠れた柱だったのだ。 一方、寺島しのぶが演じるトクヨは軽やかなダンスなど先進的な女子体育教育を推進しつつ、アントワープで惨敗した日本選手団を糾弾。丸眼鏡が三角に見える勢いでしかりつける。まじめに怒れば怒るほど、なぜか面白い。『アルプスの少女ハイジ』のロッテンマイヤーさんか。 こうなると気になるのは、昭和篇で、Wしのぶを超える「柱」が出てくるかということだ。昭和の主人公・田畑政治(阿部サダヲ)も偉業を遺したとはいえ、現場ではかなりのおろおろ男。きりりと引き締める存在がいないと、ドラマ全体が落ち着かないだろう。 もしかして、またしのぶが別の役で出てくるとか? 先日の回で、森山未來が志ん生一家の三人(志ん生と息子の金原亭馬生、古今亭朝太)をひとりですべて演じたのには、びっくりしたが、それを考えれば、しのぶ再登板などは、どってことない! しのぶはやります。どちらのしのぶも。
2019.06.02 16:00
NEWSポストセブン
『サンドのお風呂いただきます』(NHKのHPより)
一般人の家を訪問する番組がブーム ウケる理由は「人情」
 サンドウィッチマンの2人が一般人の家にお邪魔して、お風呂に入れさせてもらう――そんなNHKの番組が話題だ。こうした番組がウケる理由とは? コラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 最近、テレビカメラが一般人の家に行く番組が目立つ。テレビ東京では、終電を逃がした人にタクシー代を出す代わりに深夜の自宅訪問をさせてもらう『家、ついて行ってイイですか?』や農地などを歩きながら出会った人にお願いする『昼めし旅~あなたのご飯見せてください~』もある。テレビ朝日の『ポツンと一軒家』だって、隣人が見当たらない一般人の家にお邪魔する番組だ。 そんな中、驚いたのは、今春レギュラー番組になったNHK『サンドのお風呂いただきます』である。  これは風呂文化にこだわる男、サンドウィッチマン伊達みきおが、「真のお風呂文化は各家庭のこだわりの風呂にある」という信念のもと相方の富澤たけしとともに日本各地の家庭風呂に入れてもらうというもの。アポなしではないとはいえ、まさか腰巻用の白バスタオル持参で人のうちの風呂に入る番組ができるとは。 先日は、ゲストのずんの飯尾和樹とホンジャマカ石塚英彦とともに北海道へ。一軒目では、湯主(ここでは家主ではなく、湯主と呼ぶ)自慢の岩風呂に入った。湯主自ら、日高に巨大な岩を買い付けたというだけでもびっくりだが、タイマーで岩の上から滝のごとく真水が降り注ぐ仕掛けを自宅風呂に作っちゃう情熱もまたびっくり。これは何かに似ていると思ったら、放送30周年の実績を誇る一般人自宅訪問番組の大先輩『渡辺篤史の建もの探訪』(テレビ朝日系)であった。そして二軒目では、先代が苦労して開墾、今も生活水のすべてを「命の湧き水」で賄っているという九人家族を訪問。それを聞いた飯尾も「大事な水を…」と節水に注意しながらの入浴となった。 この番組がすごいのは、『お風呂いただきます』と風呂を前面に出しながら、実際の入浴シーンはとっても短いこと。出演者の顔ぶれを見れば、長く入浴シーンを見せられても…という感じだが、他の回のゲストも秋山竜次、TKO、スピードワゴンなど、ある意味統一感のある顔ぶれが厳選されているのが面白い。(ちなみにレギュラー番組になる前には五月みどり、八代亜紀もゲストになっている。この人選にも奥深いものが…) しかし、入浴シーンが短いのは当然なのである。この番組のメインは、風呂きっかけで聴く湯主一家の人情話なのだ。 一軒目では入浴後、貧しさや勤め先の倒産などを乗り越えた湯主の話を、しみじみ聞いた。二軒目では、いつも次の人のために貴重なお湯を適温にしておく思いやりが受け継がれているという話も出た。 思い出してみれば、巨大なしゃもじを持ったヨネスケが突然、家に来て晩ごはんを試食して回るという日テレの『突撃!隣の晩ごはん』は昭和から平成にかけて実に6000軒もの家に行ったという。制作費もそこそこでおまけにネタは無尽蔵。コスパがいい上に「人情」という最強カードを使える一般人番組は強い。顔の見えないつきあいが当たり前になった今、その強さが見直されている。まだまだ増えそうだ。
2019.05.26 07:00
NEWSポストセブン
風間俊介が主演『おしい刑事』(公式HPより)
風間俊介主演ドラマ『おしい刑事』がとにかく「惜しい」ワケ
“ジャニーズの異端児”と呼ばれる風間俊介の主演ドラマがいろんな意味で「惜しい」と話題を集めている。NHK BSプレミアム『おしい刑事』では、「惜しい」押井敬史という刑事を好演。その見どころについてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 歌って踊れるアイドルとは違う路線で活躍しているジャニーズタレントといえば、生田斗真と風間俊介。生田は大河ドラマ『いだてん』の痛快男子・三島弥彦役で短距離を疾走したり、ふんどし姿になったりと奮闘を見せた。一方、風間は現在、NHK BSプレミアム『おしい刑事』に主演している。  風間が演じるのは、観察力・推理力抜群だが、なぜか肝心のところでミスして、犯人を間違ってしまう刑事・押井敬史だ。先日は、韓国料理店の料理長が殺された事件を捜査。店でアルバイトしていたアジア系留学生女子四人全員から話を聞くうちに、押井は、かわいいメイファちゃん(久保田紗友)に一目ぼれ。「あんなかわいい子に人が殺せるか」と私見丸出しで捜査したのに、結局、「あなたが犯人だ!」と彼女を犯人だと間違ってしまった。あらら。『家政夫のミタゾノ』と並ぶ名前まんまのダジャレタイトルといい、堂々とした間違いっぷりといい、疑いなく押井は、これまでテレビに数多く登場してきた「変人探偵」のひとりである。だが、どこかが違う。単純に「変人探偵」と割り切れない気がするのである。 それは押井のキャラにどこか微妙な「すべり感」があるからだろう。押井は、名探偵お約束のインバネスコートに身を包み、関係者を集めた中でいちいち「犯人はこの中にいる!!」など大仰に言い放った上で間違いをしでかす。おまけに若い女性と目を合わせて話せない超奥手男なのに事件関係の美女に惚れっぽく、当人の前では挙動不審に。おかげで8か国語を話すお嬢様刑事(石川恋)からは「変態」と呼ばれ、後輩のチャラい刑事(犬飼貴丈)からは「童貞」と断定されているのである。間違えては大泣き、振られては大泣きする。観てるこっちは「お子様か」と笑うしかないのだが、ケラケラと笑い飛ばすには、「バッキバキに心折れちゃって」という押井は、もうひとつ振り切れていない印象もある。  思えば、われわれは近年だけでも、驚異的な知力を持ち、趣味で犯罪を暴く『IQ246~華麗なる事件簿~』の織田裕二や、自分を白鳥の生まれ変わりと信じ、何かとバレエのポーズを決めて事件を解決する『刑事バレリーノ』の中島裕翔、男性アイドルグルーブに潜入し、キラキラ衣装で歌い踊る『潜入捜査アイドル・刑事ダンス』の中村蒼など、振り切れた変人探偵を見てきた。驚異的な嗅覚で犯人の匂いをかぐ『スニッファー 嗅覚捜査官』では、阿部寛が特殊器具で鼻の栓をはずす場面までじーっと見つめてきたのである。もはや、多少の変人では驚きゃしない。 そこにあえて出てきた『おしい刑事』。いや待て、実はこのズレてる感じも視聴者に「惜しい」と感じさせる作戦なのではないか? だとすれば、これは二重の意味での惜しい刑事? どうやら押井には過去に重たすぎる「惜しい事件」があったらしい。その事件の真相も気になるし、韓国語と日本語の小さな違いから犯人を割り出すなど、謎解きドラマとしての面白さにももっと注目が集まっていい。この点も惜しい!
2019.05.19 07:00
NEWSポストセブン
松坂桃李の進化 恋愛ドラマ&時代劇で「腹をくくった」演技
松坂桃李の進化 恋愛ドラマ&時代劇で「腹をくくった」演技
 役者・松坂桃李の進化が止まらない。主演する話題のドラマ、映画で今までにない魅力を開花させている。松坂の光る演技について、コラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 今期の松坂桃李を見て思うのは、「平成おとな二枚目の代表となるべく、腹をくくった」ということである。 放送中の『パーフェクトワールド』は、事故により車椅子生活になった青年・樹(松坂)と高校の同級生・つぐみ(山本美月)との恋物語。相手を幸せにできないから恋愛はしないという樹と、下半身の感覚が失われているために排泄で下着を汚したり、傷の痛みに気づかず感染症になりかかったりする樹の現実に戸惑いながらも一途に彼を思うつぐみ。いじらしいったらありゃしない。少し前なら月9枠のドラマだよなと思わせる。堂々の美男美女ラブストーリーである。 一方、5月17日公開の映画『居眠り磐音(いわね)』の松坂もまた熱烈に恋する男だ。松坂が演じるのは、若き浪人・坂崎磐音。いかにものほほんとした穏やかな男だが、実はすごい剣の遣い手。剣の師匠(佐々木蔵之介)が「眠っているのか、起きているのか…居眠り剣法」と呼ぶ、不思議な強さを持っているのである。そんな彼には、わけあって許嫁、奈緒(芳根京子)の兄を斬り、九州豊後関前藩士の身分を捨てて江戸に出てきたという悲痛な過去がある。用心棒として働きながら、眉毛をとがらせた悪徳商人(柄本明)らがからむとんでもない陰謀に立ち向かう磐音だが、心の中にはいつも奈緒の姿が…。またまたいじらしいったらありゃしない。ちなみにこの映画の主題歌はMISIAでタイトルは『LOVED』。愛ですよ、愛! 思えば、2016年、まだ平成が終わるとは思ってもいなかったころ。松坂は宮藤官九郎作のドラマ『ゆとりですがなにか』に童貞の小学校教師・山路として登場。最終回、悩みながらも保健体育の授業で性教育する場面に心打たれると同時に、平成に大人になったゆとり世代も、人生と格闘しているのだと改めて思ったものだ。また、松坂は、舞台と映画になった『娼年』では、さまざまな女性の相手をする若き娼夫に。このままひねりを利かせた個性派俳優になっていくのかと思ったところに、『わろてんか』『この世界の片隅に』の若き旦那さん役時代を経て、今年、王道ラブストーリーに名乗りを上げたという印象だ。 坂崎磐音に関して言えば、実はとても難しい役なのである。ふだんのおっとりした顔と剣豪の顔、ふたつを持ち合わせ、なおかつ、一番強烈な剣の場面でも、鋭くなるどころか、ゆるりと居眠りしたように見せねばならない。映画の中でも、悪侍が人を傷つけるのを見て、「某が相手をいたそう」と剣をとると、町人たちが「えーっ」と磐音を心配するほど。江戸のファッションリーダー、トップ花魁の高尾太夫からは「かわいらしい用心棒」とまで言われるのだ。その甘さと一閃!の剣の強さ。そうです。このギャップこそが、磐音の魅力。松坂はそれを十分、承知の上で磐音として登場したのだ。『パーフェクトワールド』、『居眠り磐音』ともに原作の愛読者が多いだけに、覚悟もいっただろう。腹をくくった平成おとな二枚目として、江戸でも東京でも恋する松坂桃李。なかなかいい図である。
2019.05.08 07:00
NEWSポストセブン
和田正人
“弥次喜多ドラマ”なぜ自由? 過去に長瀬と七之助が恋人役も
 これまで何度もドラマや映画化されてきた、弥次さん喜多さんの珍道中。今、再びドラマ化され、自由な設定が話題を集めている。その見どころについて、時代劇研究家でコラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 平成から令和へと変るこの時期に、まさかこの二人に会えるとは思わなかった。BSテレ東で放送中の『やじ×きた 元祖・東海道中膝栗毛』の弥次郎兵衛(松尾諭)と喜多八(和田正人)。ご存知、十返舎一九原作、“江戸最大のベストセラー”ともいわれる『東海道中膝栗毛』の主人公たちである。 女と女房に捨てられた、元役者の喜多八と絵描き気取りの弥次郎兵衛は、伊勢参りの旅に出ることに。しかし、元来のお調子者の二人は、行く先々でトラブルに巻き込まれる。 ポイントは、とにかく二人が女好きなこと。箱根の賭場では、胸の谷間もあらわな壺振りの姐御(水崎綾女)に「うっふん」と目配せされた喜多さんがメロメロに。三島に向かう街道では、弥次さんが、女の旅人(中村彩実)に「袖すり合うも他生の縁、ついでに夜も…」なんてことを言って、「この爺が!!」と罵倒されて土手から転げ落ちる。宿の女将(宮嶋麻衣)が美人だからと、夜中に二人して、彼女の布団に潜り込もうとする節操のなさである。 一方で、違法な誘拐や人を泣かせる盗賊たちには、堂々と立ち向かう二人。パンチもキックも棒術も駆使して大暴れし、たちまち悪人たちを倒してしまう…って、あれ? 弥次喜多って、こんなに強かったっけ? 制作スタッフが、かの『水戸黄門』チームだと聞けば、やっぱりラスタチ(勧善懲悪時代劇に欠かせないラストの大立ち回り)は、やらずにはいられないってことですね。 もうひとつ「やらずにはいられない」のは、このドラマに出てくる十返舎一九先生ご本人。演じているのは、竹中直人。先生は、弥次喜多を密かに見守り、事件の真相をいち早く知らせようと、しばしばメッセージを紙飛行機にしたためて飛ばすのだが、弥次喜多はほぼ無視。 おかげで悪人に見つかった先生は、腹を刃物でブスリとやられてしまう。「なんじゃ、こりゃあああ」って、絶叫する先生。松田優作ジーパン刑事殉職シーンじゃないんだから。しかも、先生は、腹に入れていた分厚い原稿用紙(和紙です)のおかげで無傷だし。  弥次喜多は、江戸の肉食男子という言い方もされているが、「女、女、女…」とうわごとで言うほどの欲望一直線の女好き男は、今どき、現代ドラマではなかなか出せない。お色気あり、下ネタあり(第三話で弥次さんは捕まったままトイレに行けず、便意にともだえながら、ついにその場で…)ができるのも、江戸時代の原作がある時代劇ならではだ。 思えばこの原作は、まったくの別テイストで『真夜中の弥次さん喜多さん』として映画化されている。弥次さん(長瀬智也)と喜多さん(中村七之助)が、熱烈な恋人同士という設定にはファンを驚かせたが、なんだかもう、何が起きてもいい、自由な話なんだということだけは、よくわかった。ネームバリューもあり、自在にアレンジできる弥次喜多の物語が繰り返し、舞台、映画。ドラマになるのも納得だ。 平成から令和へとするりと抜けていく弥次喜多の姿を見ながら、なんだか平成生まれのドラマキャラは、あれはダメ、これはやり過ぎと窮屈になってるなあと思わずにはいられない。江戸キャラは強し。
2019.05.03 16:00
NEWSポストセブン

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