芸能

過労で病気重なった頃の島田紳助 首吊り考えるほど苦しんだ

 芸能界引退事件の全貌が明らかになるにつれ、伝わってくるのが、自分をより大きく見せたいという島田紳助の虚栄心、そして、その裏に透ける小心さである。そのメンタリティはいかにして醸成されたのか。

 紳助は1977年、「紳助・竜介」でデビューを果たす。

 世は「漫才ブーム」。追い風に乗った紳助は、『THE MANZAI』など人気番組に出演し、ブレークした。

 かつての芸人仲間はいう。

「紳ちゃんは芸人としてもすごいけど、そんだけやない。まだコンビ結成する前から、漫才のネタが5、6本あってん。ネタ作りは先輩方の舞台をよく見て分析してたわ。やす・きよ、中田カウス・ボタン……『絶対有名になってやるんや』っていうのが口癖やった」

 一舞台200円のギャラからスタートした紳助は、コンビ結成5年で年収1500万円を超えていた。

 だが、好事魔多し――。

 週に東京・大阪を何度も行き来する多忙さが体を蝕み、ポリープ、胆石、盲腸の手術を連続して受けることとなった。さらに、吉本興業の関係者が続ける。

「腹膜炎から腸閉塞を併発したんです。“痰を吸引するチューブで首を吊って死のうと思った”と後に語るほど苦しんでいた。もとから体も弱かったので、今後の人生について思い悩んだんでしょう。その頃からですかね、紳助が変わったのは」

 死の淵を彷徨った紳助は、「ビジネス」に興味を示すようになった。スナック、ラーメン屋……次々と新事業を展開した。紳助と古くから仕事をしていた在阪テレビ局スタッフが苦笑まじりに思い出す。

「台湾産のウナギの養殖までやってたね。そいで紳助の京都の実家に穴掘って、池を作ったんよ。そしたら、紳助のおやじさんがやっと掘ったばかりの池を見つけて、『こんなところに穴掘ったら、家相が悪くなる』ってカンカンに怒ってすぐに埋めてしまった(笑い)。この頃の紳助は金儲けならなんでも飛びついたね」

※週刊ポスト2011年9月16・23日号

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン